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グランフロント大阪

つづきです

うめきたグランフロント大阪へ行く前に 「デパチカ」(大丸)で買い物をしました

ケーキ売場で弊社製作の 「モンブラン」を見つけました

 

 

IMG_1048.jpg

 

工場で色んなものを作りますが そのほとんどは どこに設置されていつかは

分りません

(発注先は ほとんどが業者さんからの依頼)

地方へ旅行など出かけたときに 今回のように偶然見つけることがよくあります

やはり自社で造った物に出会うと嬉しいものです

これも旅行の楽しみの一つです
DSCN3215.jpg

 

工場にて

 
DSCN3214.jpg
 

 

原型は発泡スチロールです

FRP積層後 表面は パテ(樹脂粘土)にて仕上げ

 

 

 

 

 

グランフロント大阪

以前マグロを製作させて頂いた近畿大学さんがマグロ料理専門店をグランフロント大阪に出店されたので食べに行きました

製作工程は 

http://www.zoukeikanban.com/blog/2009/10/post-134.html  こちらでみれます

 

オープンして1月ほど経ったので もうすいているだろうとおもって行きましたが 1時間待ちでした

 

こちらのマグロは 新たに作らせていただきました

 

 

近大マグロ1

 

近大マグロ2

等身大キン肉マン  その①

こにちは 守屋です。

暑くなってきましたなぁ。

ウチの工場、一階は樹脂や塗装なんかを行うブースで二階に事務所と飯喰う部屋と原型を製作

するブースがありますねん。

一階は通気も良く、今の時期だと外気温より数℃低い感じで実に心地よい。

    問題は二階。

スレート建ての工場なので直射日光で屋根が焼け、猛烈に熱がこもりますの。

今の時期でお天気だと軽く40℃。真夏は50℃近くなりますの。

そこで原型彫りますの。

死にますの。

のの。

の。。    ・・・・何とかして、社長。

この時期だとまだ湿度が低いので汗が乾き何とか生きてますが、梅雨をむかえるとアウト。

高温でジトジトでイライラで心臓が妙なリズムを奏でます。  アカンがな。

 

今回書きます「等身大キン肉マン」は、今から丁度一年前のお話です。(今頃かよ!)

40℃の中、意識朦朧で造った力作。  皆、心して読みなさい。

 

  では。

 

以前紹介したロビンマスク、ウォーズマン、テリーマンは、製作の際にCCPというフィギュア屋さんが

販売するソフビフィギュアを参考に製作しました。

キン肉マンに関しては新規で見本のフィギュアを製作するので、それを参考に製作してください、

って事でお話を頂いておりました。

それがこのフィギュア。40センチもある立派なもの。  ↓↓

スグル原型編.jpg

スグル原型編 (1).jpg
スグル原型編 (2).jpg

 

スグル原型編 (3).jpgかなり良く出来たフィギュアである。  が、当初この等身大キン肉マンプロジェクトという企画で、最初(一番)に製作する予定だったのがこのキン肉マンからだったのだが、コレを製作する原型師さんが物凄くてこずってしまって、遅れること半年。

結局順番は4体のうち最後になりました。

なんでもその原型師さんの話によると通常の造り方ではなく今回に限り特別な造り方をした為に難航したそうな。。

その造り方とは、実際のボディビルダー(人間)を3Dスキャンして3Dプリンターで雛形を起こし、それに肉付けしてキン肉マンにしたそうな。

デジタル時代だねぇ・・・。  ワタシもお勉強せねば。

 

なのでワタシ、負けじと今回のプロジェクトに参加させて頂くにあたり、色々お勉強しました。

プロレスラーの筋肉の付き方やボディビルダー特有の筋肉の質感などなど・・・

色々画像を探していると究極のボディビルダーの画像を発見!!

 

 

              こちら↓↓  (衝撃映像の為、マッチョ嫌いな方はご遠慮ください) 

 

 

 

      なにコレ!?  膝と足首細っ!!

 

  スグル原型編 (4).jpg                   

 

                   んで、もういっちょ!

 

                   

                   何?  食パン??

 

スグル原型編 (5).jpg誰か彼らをここまで成長する前に止めなかったんか?

「それはカッコ悪いよ」  と。

可哀想に・・・。  

プロティンばっか飲んでたら早死にしまっせ、旦那。

ま、どうでもエエか。

 

 

 

スグル原型編 (6).jpg

で、とりあえず時間が無いのでそのミニチュアを基にスチロールで全体像を製作。

前回のテリーマン同様、この段階では細かなディテールは造り込まず全体のバランスをチェックしてもらう。

監修は当然ゆでたまごの嶋田センセイ。

一次監修  「OK!」

 

でもその原型師さん、半年遅れで焦ってたのかフィギュアの細部の詰めはまだ甘い段階での弊社への導入でした。

プロの原型師さんに対し、こんなワタシが指摘をするのは心苦しいんやが、そこは心を鬼にしてアカンと思う所は修正させてもろた。

だって歴史に残る逸品を造って下さい。。。とクライアントから告げられていたので。

何箇所か気になる所は有ったんやが、どーしても変更させて欲しかったのが靴(リングシューズ)。

持ち込まれたフィギュのまんまトレースして造ったのが下の画像↓↓

スグル原型編 (7).jpg何かこう・・長靴の様で。

好きに修正させて頂く許可を頂き、心置きなくザックリ削って修正。  ↓↓

左の小さいのが見本のミニチュアフィギュアの足。

黒線分、思いっきりイキました。  スッキリ♪  (原型師さんゴメンナサイ)

スグル原型編 (11).jpgさっき、モリモリボディビルダーをバカにしてしもーたけど、血管のディテールなんかはスゴク参考になったよ。

モリモリして良かったね!ボディビルダーさんよ☆

スグル原型編 (8).jpg

 

スグル原型編 (9).jpg冒頭で書いたがこの二階、猛烈に暑いんやが原型を彫るのには非常に環境が良い。

暑さじゃなくてこの照明の具合が。

周りが暗く光源が近いので原型の表面の明暗がハッキリ出て非常に◎

スグル原型編 (10).jpgシューズのシワなんかも自分なりのアドリブを入れて納得の形に。↓↓

スグル原型編 (12).jpgなんだかんだでようやく全体も完成。

見本フィギュアが遅れたせいで、このキン肉マンの製作は一ヶ月しか無く、兎に角バタバタしてた記憶しか無い。

スグル原型編 (13).jpg

 

スグル原型編 (15).jpg目の形状も変更させてもろた。

トサカが妙に長いと感じられる肉ファンもいらっしゃるでしょう・・  正解。

ウチのポンコツカメラのせいで何故か長~く写ってしまうのです。

いいカメラ欲すぃ・・・社長。

スグル原型編 (14).jpg
スグル原型編 (16).jpg

 

スグル原型編 (17).jpg以上の画像やらを監修に送り回答を待つ・・・

  ・・・数日後

「バッチリOKです!」  と。

奇跡の4体連続一発OK.

通常このテのキャラ物で一発OKなど有り得ない世界。

それを4連続でっせ!

この40℃の環境が余計な邪念を払拭してくれたのか?

ミニチュア提供のCCPの延藤シャチョーもビックリされておられました。

   だって頑張ったもん、ボクちゃん。

 

さ、ゆっくりしてる暇は無い!!!

早速、型取り。

スグル原型編 (18).jpg             

 

              奥に塗装中のロビンマスクが居てますな。  ↓↓

 

スグル原型編 (19).jpg急げ急げ!  頭もカチ割り真っ二つ!!  ズパッ!

スグル原型編 (20).jpgあ~忙し忙し!!

各パーツが抜けたら合体合体!パテをモリモリ急げ急げ!!

スグル原型編 (21).jpgパテが固まったらゴリゴリシュパシュパ磨きまくれ!!

接合箇所もご覧の通りツルピカハゲマルコ↓↓

スグル原型編 (25).jpg腕の付け根も内部金物とガッツリ接合して酔っ払いがぶら下がってもビクともしない仕様に。

スグル原型編 (23).jpgしかしまぁ、このキン肉スグルさんの顔(マスク)、凄いデザインですな。↓↓

皆さん、このキン肉マンの素顔って見たことありますか?

中にはコレが素顔と思っておられる方もいらっしゃるでしょう。。

その素顔・・・・・  実は物凄い男前なんですよ。  知らんでしょ?

知らん人は「キン肉マン 素顔」でググってみなされ。  ヒヒヒ。

 

スグル原型編 (24).jpg今にも動き出しそでイイ感じでしょ?

スグル原型編 (22).jpgさぁ、ドタバタして一気に造った感がありますが毎晩毎晩おそくまで大変だったんスよ。

ちなみにこの頃、ワタシの顔、シワシワのカッサカサでしたもん。

よく生きてたもんだ。

 

では次回、塗装編で!

アディオス!

 

等身大テリーマン その2

おいす。守屋です。

さてGWも明けました。

バッチリ休暇できましたかな?

ワタクシ守屋はここんとこ運動不足で身体が鈍ってたんで、このGWは運動しようと思ってたんで

結構ウロウロと近所を徘徊しておりました。

近所の実家にも普段は車でスィ~っと行くところをわざと歩いて行ってみたり、意味も無く自転車で走り回ってみたり・・。

すると、やっぱ気分が良い。  爽快である。

もっともっと動き廻りたくなる。

自転車で走るっつーてもただの安物のホームセンター製のママチャリなので強く漕ぐとベアリングが

ブッ壊れそうにゴリゴリギリギリうなる。

一昔(20年ほど前)、マウンテンバイクが爆発的に流行った頃、例外になくマウンテンバイクを買った。

標準的なもので5~6万したが、形から入るワタシは12万くらいの当時ならそこそこハイスペックなモデルを購入。 しかも色々改造したりして。

毎日の様に裏山の林道に走りに行ったなぁ。。  若かった。

今なら12万も出したら前後サスペンション付のカッチョイイのが買えるど経済的に無理。

コーナンのママチャリで我慢我慢。

ホンマは40~50万の欲しいけど。

また買える日が来るのでしょか??

アベノミクス、何とかしてくれよ。

インフレで物価だけ上げても我々労働者の賃金は上がるはずもなくぅぅぅ・・・・・・・・・・・・・

でも皆さん、ドンドン買い物しなされや。 特に若者。

最近の若いモン見てたら全然お金遣ってないよな? 物欲無さ過ぎ。

我々が若い頃、みんなローン組んで背伸びして車とか買ってたもんなぁ。

友達らも皆、毎月ン万円のローンの返済があって当たり前の生活してた。

そりゃ経済活発だった訳や。 でも楽しかった、あの頃の世の中は。

   「若者よ、大金を遣え。」  

会社の若いスタッフらにもいつも言ってます。  カネ遣え と。

恐らく彼女らは、そのうちワタシから高額な壺や謎の絵画やらを売りつけられるのでは?と怯えてるハズ。

怪しいジジィと思っとるんやろな。  そう思うがよい。 ウヒヒ。

老後にお金持ってても遊び方分らぬジジババになるでよ。

 

 

さて訳の解らぬお話はやめて、前回の等身大テリーマンの製作「塗装編」を。

 

完成した真っ白なテリーマン。

このマッチョな身体で白目のままではとてつもなく恐ろしいので先ずは目から。

白目の部分に透明感を出す為、薄いブルーを入れます↓↓

テリー塗装.jpg目の下に青いクマが出来て恐ろし感倍増。。  具合悪そです。

ブルーの次に薄いグレーを入れ眼球の立体感を出します。

白目のままではホント恐ろしいので早く瞳を描き込みます。

当然やがこの瞳の位置と大きさで表情が全く変わります。

ホンマに全く別人の様に変わる。

でも塗料で描き込むのは一発勝負なので、予めカッティングシートで大小数種類の瞳を造っておき、

色々貼ってみて位置決めや大きさを把握してから描き込みます。

一番神経を使うところ。

テリー塗装 (6).jpgちなみに下の画像のものがテストで貼ったカッティングシートの瞳。 コレはボツのもの。

瞳の径が小さいので冷たい(恐い)感じがするのがお解かり頂けると思います。

結局、下の画像の瞳より1ミリ大きくしたものがベストでした。

  ↑↑の画像とは、たった1ミリの差です。  これだけ表情に違いが出ます。

テリー塗装 (4).jpg目の塗料が乾燥するのを待つ間に、お次はブーツの塗装を。

コレがまた大変。

靴紐の間をマスキング。

当然、指は入らないので両手にピンセットを持って小さく切ったマスキングテープを貼っていく。

まるで蟹の気分♪

テリー塗装 (1).jpg紐の色は白なのに一度真っ黒に塗る。  ↓↓

コレは紐と紐の隙間などを黒くすることにより影が出来、紐同士をより立体的に見せるための技法。

テリー塗装 (2).jpgそのあと白(グレー)塗る。

紐の結び目の中央や紐がブーツの穴に入っていく所なんかが黒いのが解るかな?

解らない人は放っておいて次にいきましょう。

テリー塗装 (3).jpg今回パンツは「赤」

アニメカラーの青パンに金髪、ピンクの肌が最も馴染み深いと思うんやが

今回は「原作カラー」  赤パンに銀髪なのです。

個人的にはちと残念。

まぁコレには色々大人の事情というのがありまして・・・。

大きな声では言えないけどコレをアニメカラーに塗ると、版権を持つ東映にごっつい使用料を

払わないといけないの・・・・・    だから。

色々あるんですわ。

テリー塗装 (5).jpgすでに塗った所をマスキングし、お肌の塗装へ。

さっき申しました通り本来ピンク系のお肌なんやが原作カラーなので薄めの肌色。

あ、話はちょっと脱線するけど、最近の子供らが使うクレヨンや絵の具に「肌色」という色は無いの

知ってた?

その色自体がセットに含まれないのではなく、ちゃんと肌色したのは入ってるんやが

呼び名が変わったそうな。

「肌色」は 「薄だいだい」 とかに変わっているらしい。

まぁ、確かに薄いだいだい色やが・・。

人種の肌の色の違いによる差別なんかでこうなったとか・・。  エエやん「肌色」で。

日本人なんだし。  しょもな。

テリー塗装 (7).jpg  上の画像はベースの薄い肌色を入れ、2色めのグラデーションをいれたところ。

どんどん色を重ね肌の色の深みを出していく。

テリーの背後に黄金のマスクと銀のマスクが!

この頃、工場の中はホンマにキン肉マンまみれでした。

 

下の画像のもので5色目くらいかな?  ↓↓

おヘソの辺りの微妙な脂肪具合がイイ感じです。

何せ、原型の製作時に見本で手渡されたCCP社製のソフビフィギュア、各超人の体脂肪率や

得意技などから分析された各筋肉の発達具合、生い立ちなども加味されて製作されているのだ!!

凄過ぎへん?

従って、このテリーマンは肩の筋肉や背筋、太ももなんかに特徴が顕著に現れています。

ホンモノの肉ファンならそれらの筋肉を見ただけでストーリーが思い出せる、はず。  恐っ!

テリー塗装 (8).jpgガマン出来なかったので片目だけマスキングを剥がしてしまった。↓↓  のでは無く、目の周りの黒いアイシャドウをどれくらい入れるかをチェックしているところ。

少しでも入れすぎると志村けんのバカ殿様の様なパンダ目になりダサダサになる。

本当に難しい。

自分で言うのも変やが、ワタクシ守屋、きっと女性のメイクさせたらかなり上手いと思う。多分。

メイクと同じです、この作業。

ちなみに、向かって右側の目を見て頂くとお解かり頂けると思うが、下の画像のアイシャドウの量はまだ足りないです。

コレではまだ目ヂカラが足りない。

向かって左側の、まだマスキングを剥がしていない方をみる限りでは既に塗りスギちゃんになって

いる様に見えるがこれでもまだこんなもんなんです。

何回も言うけどホンマ難しいでしょ? 大変なんですよ。このお仕事。

テリー塗装 (9).jpg瞳が決まると今にも喋り出しそうで恐いので顔面を塞ぎます。↓↓

お次は頭髪です。原作カラー仕様なので「銀」です。

テリー塗装 (10).jpgここもブーツの紐と同じく、最初は黒系の色から入れ、影を引き立たせます。

テリー塗装 (11).jpgおでこの「米」マークを塗り、全体のツヤを調整したあと、やっと最後に目のマスキングを剥がす。

塗装という作業は、工程が進むにつれ、だんだん全身がマスキングテープで覆われて行くので全体との色味のバランスを見ながら各部位を塗る事が出来ないので難しいです。

一箇所だけやけに影がキツくなってたりとか・・・。

ここでやっと全貌が見れます。

 

バランス良く塗れてた様です。 よかた。よかた。

 

テリー塗装 (12).jpg眉毛は入れ忘れじゃないよ。  設定上「無い」ので描いてません。

でも薄~く有った方が個人的にはイイかと思われ。  だってイカツいやん。

テリー塗装 (13).jpg

    ↑↑ この大胸筋のあたりを見て、ここで何色の色が重ねてあるか解るかい?

      答えは 教えない。  心で感じ取れ!!

  

テリー塗装 (14).jpgブーツもイイ感じに。

 

テリー塗装 (15).jpg見よ!この背筋!  エエ色出せた。 ↓↓

この様なリアル系の肌を塗るとき、薄いブルーやグリーン色も部分的に入れます。

何故かって? 

皆さん、手のひらとか手首の色をよ~く見て下さい。

なぜその様な色を入れるか解るはず。

テリー塗装 (16).jpgやっぱテリーマンてカッコいいな、何回見ても。

この腕でパンチ喰らったら北斗の拳みたいにひでぶーやな。

テリー塗装 (17).jpgどうでした?テリーマンの製作日記。

通常、このテの有名キャラクターの造形の製作過程の模様は一切、公に出る事は有りません。

つーか出せません。

あのディズニーランドやらの造形品の製作の様子とか見たこと無いでしょ?

これらのキャラクターモノの裏側は版権やら夢を売る商売なので絶対見れないものなのです。

今、鼻をほじりながらサラ~っとこのブログを読んだそこのアナタ!

製作内容の公開を承諾してくださったゆでたまごセンセイに感謝してくださいよぉぉー!

我々はこれが日常ですが、一般の方々にしたらある意味、衝撃映像に近いものかも知れないね。

 

ではお次、ラストの超人「キン肉マン」 そう!スグル君の製作の模様を紹介します!

 

お楽しみに!よい週末を~♪