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リアルシリ~ズ  (第一弾)

ども!

ご無沙汰サタデーです。

ここ大阪は毎日35℃越えが続き、ナント猛暑日の連続日数の記録を更新してしまったではないか!

だからどやねん!て感じ。 これが当たり前みたいになってしもた。

最近朝晩が少ーし涼しくなってきたから日記更新。

 

見ましたか!?   こないだのテレビ。

そう、「ココイロ」って番組でポップ工芸の様子が放送されたのを。

前回の「ほんわかテレビ」ではワタシがメインで映ってましたが、今回は社長が主役。

先日の日記で書いたけど、この番組のスタッフは物凄いツワモノ揃い。

入念なカメラアングルの設定や妥協無い撮り直し。

しかもたった数分の放送にも関わらず2日に渡る撮影。

どれだけ凄い映像に仕上がってるか楽しみで仕方なかった。

他の放送日のヤツを見てても映像がやたら美しい。素晴らしい。

この小汚いポップの作業場、一体どう映るのか・・・・

 

その不安、放送開始早々で解消。

やはりアングルがイイ。

そしてテンポも最高。

何が凄いて、社長がどえりゃーカッコよく映ってるではないか!!

少し逆光気味なアングルでフワフワと煙を漂わせながらスチロールをニクロム線でカットしてるトコなんか男性のワタシでさえゾクッとするくらい渋かった。(もちろんそっちの気は全く無いけどねー)

前回の日記で書いた嫌々社長のインタビューも巧い事編集されてて一安心。

「プロの仕事」ってヤツをリアルに見せ付けられた感じ。

 

ウチも負けてられへん!

リアルに見せ付けてくれたのならリアルでお返し。

今回からリアル物シリーズを数回に渡って紹介しましょう!

 

まず第一弾は「トラフグ」のリアル造形。

 

今回このトラフグのオーダーを頂いたのはかの「近大」さん。

昔、この日記でも紹介した事がある近大の養殖マグロの実物大レプリカが好評で、今回は「トラフグ」の実物大レプリカのオーダーを頂きました。

実物大なのでマグロの時みたいな迫力は無いけど、近大さんからのオーダーなのでリアル感はかなり要求されます。

先ずはスチロールでだいたいの形で原型を彫り、FRPでコーティング。

そこにパテで各パーツを造り込んでいきます。

だいたいスタートからここまでで1日。

フグ1.jpg

で各パーツや表面の造り込みも完成。

塗装に備え資料をかき集める。

フグ2.jpg

魚全般、正面からのアングルは笑える

鼻の穴、4個あるんやで!知ってた?

フグは鋭いクチバシ状の歯がある。

それもリアルに再現。

フグ3.jpgいよいよ塗装開始~!

何色から入れるか、どれくらいの濃さで入れるか・・・それはもう勘と経験のみ。

フグ4.jpg

何色も何色も少しずつ重ねて深みを出します。

但し!!

重ねる色の順番を1つでも間違えるとくすんで濁ってしまう。

この様な生き物や食材等の造形を製作する時は半分くらい「色で決まる」と言って良いでしょう。

それくらい塗装は重要な工程です。

いかに濁らせず透明感を保ちながら深みを出す。  これに尽きます。

エアブラシを巧みに扱いどんどん塗って行く。

何の迷いも無く塗って行く。

気分は完全にトラフグになりきって。

フグ5.jpg

ほーら・・・ 自らがトラフグになりきる事が出来ればこんな感じで塗装できるのです。

フグ6.jpg

で最後に瞳を塗って命を吹き込むのだ!

魚の目はこの様に中央の黒目部分が虹色にギラギラ光っているものが多い。

理由は諸説あるようだが、敵にどこを見つめてるかを解らない様にする為、とも聞いたことがある。

全然丸解りなんですけど・・・

ちなみにこのトラフグ、魚では珍しく、瞼を閉じる事が出来るとか! キモ!

フグ7.jpg

で、完成♪

個人的にこのへんの造形は大好きなので製作開始から完成まで2日位だったかな。早っ!

フグ8.jpg

で冒頭に書いたけど、このお仕事は近大さんからのご依頼。

当然、水産科のお偉い教授様のチェックがあります・・・   ううぅ 緊張~。

画像を送りチェックをしてもらいます。

 

数日後ご返答のお電話。

「このツヤツヤ感を無くして欲しい・・・」

なるほど。

さすが教授。

普通、我々なら新鮮な感じを出す為、つい濡れた様なツヤを付けてしまう。

一般的には皆、「このヌメヌメ感がリアルでイイねぇ~、最高!」て言ってくれます。

でも教授からすれば新鮮感なんて関係無し。

実際の「皮膚の質感」を求められるのです。

知ってます?フグの皮膚は普通の魚のウロコとは違いザラザラした細かいトゲ状のサンドペーパーの様な皮膚をしているのだ。

よって、ヌメヌメはしていない。

だからツヤ消しで。  確かに。

 

早速つや消しに。

ほ~・・言われてみればツヤを消すとザラザラした様に見えますわ。

フグ9.jpg

背中はこんな感じ。イボイボ感もリアルやろ。

フグ10.jpg

でも教授が何を言おうと瞳だけはツヤツヤにさせてもらいまっせ!教授!

さすがに瞳までツヤ消しにしてはせっかくの造形も死んでしまうから。

ここは譲れん!

教授!勝負や!

フグ11.jpg

 

さてさてつまらん争いは無視しましょ。

でも・・全身ツヤツヤタイプも良かってんけどなぁ・・・  皆さんはどう思う?

まぁエエわ。

 

次もリアルシリーズを紹介すっからお楽しみにーーー

 

では!