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ベンチの飾り

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眠っているベンチを復活させましょう~

こんにちは、ポップ工芸です。

 

今回株式会社マテックス様のご依頼で、コープ共済様のキャラクターであるコーすけ君を製作させていただきましたのでその時の製作の様子です~

 

今回のご依頼内容はこのようなベンチに座っているコーすけ君を作ってほしいというもの。

 

いつも通りですが、弊社にくるのは基本的に前からのイラストのみ!

これだけで十分です。というよりこんなきれいなイラストいただけるなんて嬉しいという感じ(笑)

ほんとうにたまに子供の落書きですかこれ、、、というイラストだけ送られてくることもありますので!!

これさえあれば弊社では問題なく製作できます。

 

もちろん平面と立体ではどうしても物理的に違和感が出てくるところもあります。例えば今回ではお花の向きですが、イラストではこちら正面に向かってお花が咲いています。でもこれを立体にするときにそのまま表現してしまうとどうなるでしょう?

真横を向いた自然界ではとっても不自然な向きのお花になってしまいますね。

 

また今回のイラストは実は弊社の助言を反映したイラストになっています。もともとは腕は顔と体にくっついていませんでした。別にくっつけなくても製作できますが、腕のような突起物は非常に折られやすいのです。

なので体にくっつけることで絶対に折れない仕様にしているのです。

 

こういう細やかなアドバイスができるのも、老舗の造形屋である弊社だからこそです!!!←超重要!!

 

ということでいただいたイラストをもとに早速削っていきます。

 

今回担当したのは新人の黒田さんなんですが、入って一発目のお仕事が実はこれ。

できるかな~とこちらの心配をよそに、なんとベテランと変わらないスピードでさくさく作ってしまいました!

本当は製作している様子の写真を少しづつ撮りたかったのですが、少し目を離している間に完成させてしまったので全く写真撮ることができませんでした(嬉しい誤算!)。

 

 

ということで原型の完成~。

世の中には機械で原型するところもたくさんありますが、正直これくらいのサイズになってくると圧倒的に手で彫った方が早いです。そして安いです。

弊社も実はCNCマシン導入しましたが、こんな優秀な職人だらけなのであんまりマシンが活躍する機会が少なそうです(嬉しい誤算!)。

 

 

次の工程は、FRP加工。

ハンドレイアップという方法でFRPを表面に施してゆきます。

ガラスマットを樹脂で表面に張り付けていくだけなんですが、これも実は結構難しい。厳密にいえば実は一番誰にでもできる工程なんですが、ここを上手くすることで次の工程でかかる時間が劇的に減るのです。なので下手くそがすると次の工程で余計に時間がかかってしまう。

ここでも新人黒田さんは玄人職人真っ青なほど丁寧な仕事をしてくれました。おそらく黒田さん、今までのポップ工芸の職人の中で、仕事し始めて1か月目までという区切りだけでみたら一番上手いと思う。伸びしろもありそうですし、超期待の新人さんです。

 

 

これが終わると表面はカッチカチにコーティングされます。

 

この後は汚い表面をきれいにパテ、研磨してゆきます。この作業が一番面白くない。なのでこの作業を減らすためにきれいに先述のFRP加工をする必要があるのです。

この様子は面白くないので割愛で。

 

それが終わるといよいよ塗装で完成。ここの様子は写真撮り忘れたので割愛で(笑)

 

そして丁寧にベンチに組み込みます。

文字では簡単ですが、ベンチにきっちり合わせて作るって非常に難しいし手間がかかります。このあたりは造形ではない技術や知識経験になります。

世の中の造形屋さんは形は作れますよ。でもこういう細工ができるかどうかがなんでもできる造形屋と人形しか作れない造形屋さんとの違いになってきます。

 

 

ということでしっかりベンチにくっつけて完成です!

 

 

こんな後ろからひょっこりバージョンもつくりました!

 

普通のベンチがとってもかわいいベンチに早変わり。

こちらのベンチは神戸市の肥田市灘区田中にあるコープ共済さんで飾られています。

ぜひお子様を連れて写真撮ってくださいね~