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巨大シリーズ  その1

新年明けましておめでとうございます・・・・  ってオイ!!

今頃こんなこと言ってたらシバかれますがな。

はい。今年に入って初ブログの守屋です。  スミマセン。

もっかい。

         明けましておめでとうございます。

                本年も宜しくお願いいたします。

 

きちんと新年のご挨拶も終わりました。

皆様にご挨拶できてなくてモヤモヤしてたのでスッキリ☆

 

さ、皆さん、年明けはどんな感じですか?

ウチのスタッフはボロボロスタートです。

去年末の疲れがとうとう出たのか、胃痛で胃カメラ飲む方もいれば、流行を先取りして新年早々インフルエンザにかかる方、下痢と便秘からくる腹痛で弱る方、喘息が出て来て弱ってる方、ドイツ帰りの時差ボケで放心状態etc・・・・・

兎に角みんなボロボロです。

出来るだけ週末だけは休んで頂ける様、段取りをするワタクシ守屋。

幸いワタクシ守屋は比較的良好。

みなさんどんなでしょ?一番寒い時期ですから。

 

さてさて製作日記を久々に書きます。

製作日記らしいものを最近全く書いて無いので物凄くネタは溜まっております。 物凄く。

だって少な~く見ても毎月5~6件以上の物件こなしてる訳だし。

前々から書こうと思ってた巨大シリーズやりますわ。

第一弾は何から書こうか迷ってて、巨大フランスパン書こうと思ってたが、まだ設置後の現場写真が

取付け屋から送ってこないので、今回はコレを紹介しま。

    「大阪王将 道頓堀本店」の巻。

あんまりワタシがブログ更新せんもので、社長がシビレ切らして先日チョコットブログ書いてたのでご存知の方もいらっしゃるでしょけど、この物件、製作段階からず~っと、あの「日本経済新聞」さんが追っかけ取材をされていました。先日22日の夕刊に掲載されました。

日経掲載124.jpg    「リアルすぎも あかん」 て事で。

その意味の詳しいことはこのあと書きます。

 

では、製作スタ~ト!!

この物件、去年末の超超超忙しい時の、「もうコレ以上受注出来ません!コレ以上請けたらスタッフ死にます!!」って時に、死にかけスタッフをよそに平然と「オレやるから」と社長が請けた物件。

しかも店のオープンは決まっており納期は取り付け工事まで2週間ほどしか無い!

こんな時、何故社長は請けたのか・・・?

ウチの社長、道頓堀には特別な想いがあるのです。

社長が生まれて初めて製作した造形物が、皆さんご存知、かの有名な道頓堀の「金龍ラーメン」の巨大龍。

当時、平面の切り文字なんかを扱うごく普通~の看板屋だった社長が、ある業者にどうしてもあのラーメン屋さんの巨大龍を製作してくれ・・・と強引に頼まれ、どうやって造ったら良いのかも解らないまま請けてしまい奥さんと二人でトライ&エラーの繰り返しで何とか完成。。。

あんな巨大看板、道頓堀のド真ん中で目立たないはずも無く、それをきっかけに口コミで造形看板の仕事が少しずつ増え、文字看板と造形看板の仕事量が逆転。  現在に至る。

といった経緯があり、社長にとって道頓堀は特別な想いがあるのです・・。

なので道頓堀の物件の問い合わせが有った時、社長は少々納期が無かろうが予算が限られて赤字になりかねない場合でも半ば強引に請けています。・・・困った。

しかもクライアントのデザインを変更させ、よりド派手なものを提案します。

じゃないとあの街では普通の造形物では勝てません。目立ちません。

結果、道頓堀にはかなりの数のポップ工芸出身の奇抜な造形物があります。

あの界隈、ウチのが一番多いんじゃないかな?

これらの造形看板と言う物を大阪発の名物にしたいと目論んでおられるのですよ、社長は。

 

前置きはこれくらいに。

 

「オレやるから・・・」と言った以上、自分で原型彫る社長。

作業場がもう我々スタッフに占領されているのでショールームの空きスペースで作業。

この餃子、1個の大きさが1.4メートルほどあるでよ。 デカいやろ?

大阪王将.jpgその後何とか作業場を確保し工場内で作業する社長↓↓  お皿を削るの図。

大阪王将 (1).jpgで、ココから何とかスタッフが入れ替わりで社長をサポート。

さすがにコレを独りでヤルには無理がありますからネ。

あまりのデカさにFRPを貼るにも手が届かない!!

ロングローラーを作ってガラス繊維を貼る貼る貼る! 時間が無い!

大阪王将 (2).jpgんでFRP貼り終えたら間髪入れずパテパテパテ!・・  そしてパテ!!

果てし無き面積をパテ! これは競輪場か!  ↓↓

大阪王将 (3).jpgでその後パテを研磨してツルツルに研磨したら今度は餃子にもパテで表面のテクスチャーを付けていく!

今回、この餃子の為に、実際に王将で3人前餃子を食べ、学習して望んだワタクシ守屋↓↓

学習の甲斐あって何も参考にせず記憶のみでスイスイパテを盛る! 急げ!時間が無い!

大阪王将 (4).jpg

 

大阪王将 (5).jpgパテが終わると直ぐ塗装へ!↓↓

何故、餃子に緑の斑点・・?  青カビ?

ちゃうちゃう!

餃子の皮は本来半透明で中身の具材が少し透けて見える様にする為の工夫。

パテは真っ白なので当然中身は透けて見える事は無い。

その透明感を塗装で表現しよう、てコト。

面倒だけどココがウチのこだわり。

大阪王将 (6).jpg

 

大阪王将 (7).jpgで、その上から皮の色となる白ぽい色を重ねる。

当然ながらさっきの緑色はほとんど消えるけど、ほんのり残して塗る。

このチラリズム、解るかなぁ?気になる人は道頓堀に見に行って。 いる訳ないか。

 

ハイ!直ぐに「焼き」に入ります。  ↓↓↓

ほんのり美味しそうな焼き色が入っておりますなぁ。

通常我々がお店で食べる餃子の焼き色はせいぜいこんなものでしょう。。。

確かにコレくらいの焼き目が美味しものだと思う。

が、しか~し!!

この程度の焼き目だと看板では完全にアウト。 単なる生焼け。話にならん。

大阪王将 (8).jpgこれらの食材の看板や食品サンプルなんかは、それを見た方々が「おいしそう・・・このお店で食べよかしら。。」と思ってもらえないと全く意味が無いのデス。

ある意味、物凄く責任重大なポジションに有る品物なのです。

そこで。。。 このブログの一番最初の画像、もう一回見てみて、新聞記事のヤツ。

     「リアルすぎも あかん」   とあります。

コレなんですわ。重要なのは。

意味間違わんといてくださいよ、リアルに造らないで手を抜いてユル~く造るという意味じゃ無いのだよ!!

要はデフォルメです。 直訳は誇張。

そう、人の五感を妄想で刺激できるくらいにオーバーにするところはしないといけなのです!!

話は戻って、この焼き目で挑発しよう!という訳。

新聞記事には書いてあったけど、こんがり香ばしい匂いが妄想してもらえて、はじめてこの餃子看板の存在意味があるのです。

よって、「コレ焼き過ぎちゃう?」ってくらいが丁度イイのだ。

どれくらい焼くかは経験に頼るしかない。

 

あっ!時間が無いんやった!面倒くせーウンチクはやめとこ。  次いこ、次。

つまらん話をグダグダ言うてる間に塗装は終わり、大詰めの作業、お皿と餃子のドッキングが極寒の夜に外で行われ。。。

道頓堀の物件の時は社長もいささか嬉しそうに作業をしている様に見えるのはワタシだけ?

            だってずと笑ってるもん。社長↓↓

大阪王将 (9).jpgで翌朝搬送。  早っ!!

大阪王将 (10).jpg取り付けの様子は日経新聞ウェブ版でどーぞ。

http://www.nikkei.com/photo/special/article/?ng=DGXZZO50861270S3A120C1000000&uah=DF270920129168

 

まぁ、とにかくドタバタして大変やったけど、イイ看板出来たわ♪

 

大阪王将 (11).jpg造形看板激戦区と言われる道頓堀のド真ん中でも全く引けを取らないねぇ。

大阪王将 (12).jpg

       この迫力!!

大阪王将 (13).jpg設置後、この看板についていろんな方々がコレをネタにブログやら書いたりしてるの見てみたけど、たくさんの人が、「美味しそう!この看板見たら餃子が食べたくなって思わず王将に入ってしまった・・・」と書いてあった。

 

頑張って造った甲斐があったね、社長!

 

ではまた! 次も巨大シリーズ書きます!お楽しみに。