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超巨大金平糖

こんにちは、巨大なものが大好きなポップ工芸です。

 

今日は超巨大な金平糖の製作日記です。

 

ご依頼者は、弊社と同じく大阪の八尾市に本社を構える大阪糖菓様。

本社工場にはコンペイトウ王国というコンペイトウの博物館があり、そこで金平糖の手作り体験なんかもできちゃいます。

コンペイトウ王国の入り口は数々の金平糖で飾られていたのですが、それらの金平糖が台風で飛んでいってしまい、寂しい雰囲気になってしまいました。

そこで今回は台風なんかに負けない大きな金平糖をします!

 

 

最初の工程、原型製作。

発泡スチロールを削り出して形を作ります。

金平糖と言えば小さな粒々がたくさんついたお菓子ですが、それらを超リアルに再現して大きくしたろころで可愛げがありません。

ただただリアルがいいってものでもないので、いい頃合いでデフォルメして製作していきます。

 

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粒々の削り出し。

こんなのはあっという間に完成します。

粒々は全部で15個くらいあるので、これを全て作るのは大変なので、これを元に型を製作。

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こうして大量の粒々を複製。

 

次は本体の球を作っていきます。

今回は裏側は見えないので、あえて半球にしてその分大きく作ります。

手の感覚で球を作るのは難しすぎるので、こうやって球を作る装置を手作りで即席で作ります。

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スチロールの削り出しが終わったら、FRPを巻いてかっちこちの強い金平糖に仕上げていきます。

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FRP強化完成!

 

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FRP処置をすると表面がガラス繊維でガタガタなのでパテ埋めしつつ、綺麗に研磨していきます。

めっちゃきれいな半球が出来ているでしょう。

3Dプリンターなんてなくても球はつくれますよ~

 

 

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さっき作った粒々たちを貼り付けていきます。

 

 

 

 

 

その後、塗装とツヤを調整して、、

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巨大金平糖の完成です。

 

 

いつもは工場引き渡しが多いですが、今回はお取付けまでご依頼いただいたので取付けもしてきました。

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金平糖を取り付ける金具を設置。

 

 

 

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その金具に金平糖を取付け!

 

 

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こして後ろに人がいるとめっちゃ大きいでしょう!

2m超えの世界一大きな金平糖、八尾市のコンペイトウ王国で見れますので是非ごらんあれ!

 

 

★Q&A★ 内照式のFRPは出来ますか?

まいど、ポップ工芸です。

 

今日は、お客様からよく聞かれる質問に事前にお答えする、Q&Aのコーナーです!

本日の質問はこちら。

「内照式のFRPは出来ますか?」

造形物をFRPで作って内部に電球を入れて中から光らせたい。

そういう要望ってかなり多いです。

 

 

回答を申し上げますと、「もちろん可能です」。

一見は百聞に如かずということで、内照式のFRPお写真です。

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光っている個所の下に光源となるライトを置いています。

見事に綺麗に光っていますね。

こちら上の層は白で塗装していますが、下地に赤色を塗ってから白塗装をすると赤い光になります。

 

 

 

内照式は見て頂いたとおり可能です。

ただし、注意点があります。

①光ムラ

内照式が可能かどうかということは光を通すか通さないかということです。

FRP自体は樹脂+ガラス繊維ですので、基本的に光は通します。一方で塗料は光を通しやすいものもあれば通しにくいものもあります。

色分けをすると、どうしても光を通しやすいところと通しにくいところでの光ムラが発生します。

また全ヵ所同色、もしくは無塗装であっても、FRPや塗料を全て均一の濃さで仕上げるということは不可能ですので、この部分でも光ムラが出ます。

つまり、色の違い、素材の濃さの違いで光ムラが出てしまします。

 

②強度

強度を上げるためのガラス繊維をあまり厚くできません。

といっても普通の看板程度であれば全く問題ない強度はありますが、もし人が乗ったりと超ハードな使用方法の場合は通常に比べてガラス繊維を何倍にも厚くします。

そうするとその分光を通さなくなっていくのです。

また強度アップのための金具補強ももちろん出来ません。

従いましてあまりにハードな使い方をする場合には不向きです。

 

③価格

造形物の製作方法ですが、通常はスチロールを削り出して原型を作り、その上にFRPを積層させてゆきます。

したいがい造形物の中にはスチロールが埋まっています。スチロールは全く光を通しませんのでこのままでは内照式になりませんので、スチロールを取り除く必要があります。

一方でそんな簡単にスチロールを取り除くことはできませんので、作った原型を元に型を製作し、型抜きをして製品を作ります。

従い、型の製作というひと手間が加わるため、どうしてもお値段が高くなってしまいます。

 

 

纏めますと、光ムラが気にならず、超ハードな使用はせず、価格が上がることに問題なければ内照式ももちろん可能です!

ミイラ男 <過去日記リバイバル編>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは、ポップ工芸です!

 

バイクで通勤してるんですが、10月も中旬になってきて、朝晩の通勤が辛くなってきました。

世界ではコロナがまだ猛威をふるっていて、フランスでは一日の感染者数が3万人に、なんてニュースが流れている中で、日本はGo toキャンペーンでずいぶんとコロナから回復してきているようですね。

おかげさまでポップ工芸もコロナ以前と同様とまではいかないまでも、かなり忙しくさせてもらっていて、現在4つほどの案件を同時進行で行っていて、まだ3つほど手付かずの案件がたまっているという状況。

ほんとうにほんとうに有難いです。

 

ただ納期が全て同じ時期ということで、なかなか完成品が出来ないのでブログのネタに困ってきました(笑)

 

ということで困った時の過去日記リバイバル。

今日はミイラ男の製作です!

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2006/08/02(水) ミイラ男
次回製作のミイラ男です。ゲームセンターの看板になります。イメージ図です。

今回の製作はテレビ(朝日放送「ムーブ」)の番組で紹介されます。
工場にテレビカメラが入って製作過程を撮影しながら仕事を行っていきます。

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2006/08/03(木) ミイラ男
イメージ図から粘土でミニチュアをつくります。
これを基にして実寸(2500×2000)の像を作ります。

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2006/08/04(金) ミイラ男
スチロールを各部分の大きさにしたがってブロックにきっていきます。
カットは熱線です。

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2006/08/05(土) ミイラ男
各ブロックを接着しミニチュアを見ながら熱線で大胆にカットしていきます。

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2006/08/07(月) ミイラ男
容が不安定なので全部接着しないで各部分ごと作業を進めていきます。

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2006/08/15(火) ミイラ男
長い間お待たせしました。
今日は右手の削り出しです。
各ブロックを形状に合わせて接着します。
接着はスチロール用ボンドと鉄筋を差し込みます。

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2006/08/16(水) ミイラ男
右手も同様熱線で大胆にカットした後、ワイヤーブラシで角を落とし丸みをつけていきます。

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2006/08/17(木) ミイラ男
次に足の部分に入ります。手と同様ブロックをつなぎ、熱線カットします。

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2006/08/18(金) ミイラ男
ワイヤブラシで全体を整えます。
この段階で全体の形を修整していきます。

今回はリアルさを追及せず頭と手を大きめにしてデフォルメをつけています。
容としては躍動感を持たせました。

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2006/08/21(月) ミイラ男
FRP積層です。
今回は1回積層です。
次に包帯を巻くので結構ラフに作業しました。

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2006/08/22(火) ミイラ男
FRP積層後包帯を巻きます。
包帯はガラスクロスを使用しました。
ガラスクロスはガラス繊維を布状に織り込んだものです。
ガラスクロスをいつもと同じようにローラーで樹脂を含浸させます。

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2006/08/23(水) ミイラ男
塗装ですが近くから見ると包帯のラインもはっきりわかるのですが、取付け場所がかなり高いところなので塗装で包帯ラインを強調しています。

この後目に赤色ライトを仕込みます。

本日朝日放送でミイラ男が放送されます。 詳しくは掲示板で。

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2006/08/24(木) ミイラ男
最後に目の周りの加工です。
目は赤色ライトを取り付けます。
顔はライトの交換などのため鉄板で創りました。
迫力を出すため手足に足枷(あしかせ)をはめチェーンをつなぎました。

 

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2006/08/25(金) ミイラ男
取り付け写真です。
ゲイセンの入り口アーチに付けました。
取付け後演出効果のため包帯の解けた部分をたらしました。

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完成!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

このミイラ男、製作されたのが2006年8月と、今から14年も前の作品ですが、今でも現役で外に飾られています。

 

Google Mapのストリートビューから画像拝借。

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設置場所は変わっちゃいましたが、ミイラ男は健在。

弊社の製作する看板がどれだけ丈夫かおわかりいただけるでしょう!

普通の文字の看板でも14年たったらボロボロですよ。取り換えのコスパを考えたら立体看板、造形看板の方がお得!

 

ちなみに場所は大阪は守口市の163号線沿いで中央環状線との交差点近く。マップでいうとここ↓

 

興味がある方は是非見に行ってくださいませ~

 

 

せんとくんがキテる

こんにちは、ポップ工芸です。

 

2カ月くらい前に、工場を掃除していたら大量のせんとくんが出てきたという記事をあげました。

(そのときの記事はこちら

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結局全部で16匹+死骸が2匹出てきました。

ブログで欲しい人あげますよ~、勝手に持って行ってね~、とせんとくんの里親を募ったところ、なんとなんと合計8匹のせんとくんが、無事新しいおうちに引き取られてゆきました。

もうせんとくんブームから10年くらいたってるのに、せんとくんファンがまだいるんだな~、こんなキモチ悪い、もといキモ可愛いものを欲しがる物好きな人もいるもんだな~、なんて呑気に思っていたんですよ。

 

そしたらなんと、ここにきて、せんとくんのお見積り依頼が!!

それも複数件!!!

なんで!?!?!?何があった!?ググってみても特にイベントらしきこともない。理由が分からない。

もしやここにきて再びせんとくんがキテる!?

 

 

ちなみに、ちまたにいるせんとくんの100%はポップ工芸生まれです。

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凄い光景でしょう。この10倍くらい作ってますからね(笑)

ほんとうに弊社にとっては超お得意様のゆるキャラです。ポップ工芸のスタッフはせんとくんに足を向けて寝れません。

 

せんとくん、感謝感謝です、と思いながら工場の屋根裏を掃除していたら、、、

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せんとくんが出てきました、18台。

 

間違いない、せんとくんキテます。