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10センチの重圧

ウチの工場に面した道路、170号、外環状線。

この工場から北へ7キロ行った所に阪神高速東大阪線と交差する「石切」という大きな交差点があります。そこにあるフォルクスワーゲン専門ショップ「楽屋」と言うかわった名前のお店があり、そのすぐ近くに2号店が出来、そこへ造形看板のプランがあがっている、とデザイナーさんから連絡があり、現場に打ち合わせに来て欲しい、との事。

工場の近所なのでスッ飛んで行きました。

先にプラン図をメールで頂いていたので、いつもの様にある程度頭の中で平面図を立体にするイメージを完成させて・・・
楽屋プラン.jpg

プラン図の写真を見る限り、お店の前には広大なスペース!!

しかもキャラクターは4.5メートルの設定。

「これは迫力あるキャラクター造形ができるで~♪」

とルンルンで現場を舐め回す様に視察。

しかし、現場で居合わせたデザイナーさんから一言。

「この店の向かいのスペース、ココの敷地とは違うんですよねぇ・・」と。

「・・・・・・・・。」

どうみてもそこには4.5メートル程の造形物を置くスペースは見当たりません。

図面を前に凍りつくワタシ守屋。

「もしかしてこのスキ間にですか?」

「そうです。10センチです。」

「へっ?10センチすか?」

そうなんです。境界線からお店の壁までのわずか10センチ程の間にどうしても店主様が立体看板を置いて目立たせたい!という事だったんです!

当然ながら、最初のプランではペラペラのプレートにカッティングシートでこれを表現するのもあったらしいのですが、ここの店主様、ウチの工場の前をしょっちゅう通る(当然ご近所なので)ので、以前からウチの事ご存知だったらしく、絶対に立体モノの方がイイ!!と言う事だったそうなんですわ。

 

さぁ、ここからです。

この10センチの厚みで、いかに奥行きのある立体看板を造るか、事務所に戻り頭をかかえました。

いざ造ってみたはいいものの、ペラペラのカッティングシートの看板とさほど差が無い様では店主様に申し訳無いし、それ以上に造形師としてのプライドが許しまへん!!!

中に通す補強の金物(40ミリ角パイプ)との兼ね合いもあり、ここからは完全な頭脳戦・・・。

ポップ工芸、腕の見せ所すわw

続きは明日!

何や周りでインフルエンザとか風邪が流行ってるみたいやで!

皆さんご自愛くだされーーー!  ゴホッ!