ども!毎回ご無沙汰の守屋です。
皆様に、これからはマメにブログ更新します。 と誓ってから二ヶ月近く開いての更新です。
もう誰もワタシの言う事は信じてくれないレベルの嘘つきです。
ホンマにスンマセン。
11月は有り得ない納期でのお仕事が入ってしまい、どうしょうもない状態でした。
何とか無事に納品出来て、いまブログ書いてます。
あの~・・・
かなり昔から、ウチの会社の玄関前に不審なお荷物が時々置かれて、少々困惑しております。
どんなお荷物かと申しますと・・・
ゴミですわ。 プラゴミ。
こんな風にラーメンのカップやらトレーなんかの発泡系の素材のヤツ。
どうやらウチの会社が以前にTVチャンピオン「発泡スチロール王選手権」で優勝したの知っててですかね、こんな発泡プラゴミ置いて行きはるんですわ。
ナンボ、ウチら発泡スチロールの王様に輝いたからって・・・。
こんなプラゴミを子供の工作みたく一生懸命加工してお仕事してると思ってはるんかなぁ。
で、この張り紙、よく見たら素晴しく、全行に誤字のオンパレード。
もう、ちょっと解読が楽しくなっております♪
①強力洗済⇒強力洗剤
②最生リサイクル⇒再生リサイクル
③使用て⇒使って
④ネエルギー自元⇒エネルギー資源
④問目の解読が難しかったけど、何とか解読完了。 ネエルギーって。 ぷ。
しかも!この張り紙、こんな紙を使ってる!
ヤバい!我々の教祖、ジャッキー様の「蛇拳」のDVDパッケージを惜しみなく使うあたり、
かなりのヤリ手とみた。 渋い。
この張り紙、勿体無くて倉庫の中に貼ってます。
こんなくだらん感じでストレス発散しております。 悲し。
では本題。
久々の恐竜であります。
12月20日より公開の
映画「ウォーキングwithダイナソー」 http://www.foxmovies.jp/wwd/
こちらに登場します主人公の恐竜、パキリノサウルスを冷凍してトラックに積んで
街中を巡航して映画の宣伝しましょう。 という、とんでもない企画です。http://www.foxmovies.jp/wwd/truck/
毎回20世紀FOXさん、粋な事しはります。
登場しますパキリノサウルスさん、全長6.5メートル(大汗)。
10月下旬、ウチの社長、突然この企画の打ち合わせに呼ばれ、青い顔して帰社。
「守屋君!この案件決まったで。出来るか?」
「何すか?」
「恐竜や。大人と子供を超リアルに等身大で一ヶ月で造りなさいやて。」
「はぁ?絶対ムリ!!」
「いやいや、もう決まってしもとるんや。やらなアカンねん」
「ゲロゲロー」
ちょうどそれと同じ納期で3.5メートルの南蛮船の製作、ゆるキャラ3体、大きいチーズの造形40個、2メートルのフォークの看板、巨大な肉の塊、ビリケンさん、日本人形、マグロ、鯛、ヒラメ、アジ、ブリ、カンパチ、メダルゲーム機の武器パーツ塗装1000枚・・・全て同時進行。
これらをスタッフ5人、臨時アルバイトさん3人で。
最悪な事にワタクシ自身もちょうどその頃、親父が病気でマジ死にかけて入院やらで踏んだり蹴ったりで神経ピリピリで久々に本気で朝まで寝れない日々を過ごさせて頂きました。 おおきに。
おいおい、そんな納期で出来るはず無いやろポップさん、と各関係者。 確かに。
通常、このテの恐竜のボリュームなら他に何の並行物件が無くても最低2ヶ月は欲しいところ。
それを一ヶ月。
しかもその打ち合わせ段階での資料は紙切れ一枚の画像のみ。
まともにポーズすら決まって無い状態。
納期一ヶ月と言うても、この状態なら資料集めやポーズの決定、監修用のミニチュアの製作やら入れたら実質3週間てトコか。。。。
ウダウダ言うても仕方ないです。
でもさすがにワタシの手は2本のみ。阿修羅像では無い。
1人で恐竜の親子は物理的にムリなので、子供の恐竜(パッチちゃん)の製作をウチの若手ナンバー1のスタッフKさんに依頼。
でもまだKさんは恐竜の製作経験は無く、依頼を請けた瞬間から喋らなくなってしまいました。
でもやって頂きましょう。悩んでても納期は迫ります。
先ずはワタシがおおまかなスケール感とポーズを決め、粘土をこねて一次監修を受けます。
コレがその大きさ。↓↓
トラックの荷台の大きさ一杯に納めて欲しいという要望のみで作業は進みます。。
このグリーン色の粘土のものが親の恐竜。6・5メートル。
その右わき腹あたりにいるのが見えるかな?子供の恐竜パッチちゃん。1・2メートル。
で、このバランスで監修OK出たので早速スチロール原型から。
ホントは恐竜とかの造形の依頼は滅多とないので骨格から粘土でコツコツ造って行きたい所なんやが、そんなことしてたら3ヶ月ほどかかるであろうから、いつも通りスチロールでサクサクと。
二日目 ↓↓
三日目。↓↓ ほぼ完成。
細かな部分はあとからパテで造り込むのでスチロールの段階はこれくらいで完成。
今回はトラックの荷台に積むのでお客様が実際に手で触れたりは無いのでFRPでの補強は
足や尾などの一部のみ。
その他はかるく樹脂コートのみ。
早速細部の造りこみが始まります。
小さなウロコ、一つ一つの作業です。
ウロコ一つの大きさ、鉛筆の直径の半分くらいの大きさです。
気が遠くなる作業。
こんな感じでウロコの大きさも部位によって違います。 ↓↓
トカゲなどの爬虫類のウロコをよく見ると解りますが、
関節、目、口の周りなど、よく動く可動部分ほどウロコは細かいものになります。
逆に、面積の大きい、身体を守らなければならない部位のウロコは厚く大きくなります。
Kさんは自宅でヘビなんかを飼育しているのでその辺りはよくお解かりの様でスイスイ作業を進めます。
実に頼もしい後輩であります。
画像をよく見て頂けると解りますかな?
目の周り、ウロコ、頭のツノなんかでパテの色が違うのを。
これらは特性の違うパテ(硬さ、硬化時間など)でして、部位の形状により使いやすいパテをチョイスしているからです。
これも全て時間短縮の為なのです。
F1のピット作業並みと言えばオーバーやけど、それ位の感覚で進めないと納期が間に合わないのだ!
そんな中。。。 後輩が必死こいて作業を進める中、ワタクシ守屋はと申しますと・・・
極度の不眠から頭おかしなりまして製作中のビリケンさんの頭かぶって工場内乱舞。
真剣に後輩が作業してる時に先輩がこんな事してて社長が怒鳴りに来るかと思いきや・・
わぉ!!!!
仕事一切ほったらかして自慢の小鳥といつまでも戯れとるやないかっ!!!!!
どんな会社やねん。。 こんな会社や。
文句あるなら手土産持って遊びに来なさい。
そんな上司など、どこ吹く風。
後輩のKさんは着々とリードして行きます。
すでにウロコは完成し、下地のサーフェーサーを吹き終わっております。
いよいよ塗装であります。
色味が濁らない様に重ねる色の配合や順番など慎重に・・。
コレで2色目。↓↓
ココまできたら、もう何色重ねたか、本人すら解らないくらいです。
今にも動き出しそうです。
後ろに写っているのは高槻市のゆるキャラ「はにたん」
常に他の物件と同時進行です。
恐竜塗ったりゆるキャラ塗ったり、11月はまさに戦場でした。
公式サイトで確認して頂けると思うけど、この後輩Kさんが必死こいて造ったパッチちゃん、イベントの一等景品になっております!http://wwd-photo.jp/
皆さん、この後輩Kさんの我々上司に対する怒りの生霊が封じ込められたパッチちゃん等身大フィギュア、奮って応募しましょう!
では次回、本命の親恐竜の製作の様子をご覧頂きます!
お楽しみに!
ではーーーーーーーーーーーーー!