こんにちは、ポップ工芸です。
今日からゴリラフィギアの製作日記です。
つくるのはこちらのゴリラ。
マルコォポーロ様の企業キャラクターです。
もらった資料はこれだけ。
横からや後ろからのイラストなんてありません。
横や後ろはあくまで想像しながら製作するのです。
これが結構難しいと言いますか、人それぞれで正解がありません。
例えばこのキャラクターの足に注目してほしいのですが、この絵をそのまま3Dにしてしまうと、左右の足が真横に一直線に並んだ、超不自然な足になります。
なので不自然にならない様に、足の向きの角度を内向きにずらしていく必要があります。
このずらす角度は正解なんてありません。職人がいい意味で適当に自然になるように調整するので、作る人によって違うものが出来上がるわけです。
それ以外にも2Dを3Dにするにあたりいろんな調整が必要になり、それが職人の技術や感性で出来上がりに差が出てくるのです。
今回はお客様がまずは紙粘土でサンプルをとのことだったので、サンプル製作したのですが、出来上がりを楽しんで頂くためにあえてサンプルはここでは紹介せず、さっそく原型からすすめていきます。
まずはおおまかな輪郭を熱線で抜き出したら、一気に彫り始めます。
今回担当してもらうのが、この矢野さん。
4月に入社したばかりとは思えないスピードでどんどん彫っていってくれます。
時々失敗して、やり直したりしていましたが、ちょっと目を離した間にここまで出来ていました。
順調に見えましたが、ここからかなり苦戦したようです。
腕の角度や帽子のツバの大きさ、色々と不自然な所が出て来て、そこから悪戦苦闘していましたが、ここまで出来上がりました。
小物も製作してだいたい完成しました。
ここから細部を作り込んで整えていきます。
そしてとても上手な原型が出来上がったのですが、完成形の写真撮るの忘れていました(笑)
ただ原型が完成した時に、依頼主の社長様自ら工場まで来社くださり、じきじきにチェック頂いたところ、とても感動して喜んでくれました。
制作者の矢野さんにオリジナルワインまでプレゼントしてくれました。
喜んで頂けると作り甲斐がありますね!(僕が作ったんじゃないですけど)
この後は、FRP加工、パテ埋めと進んでいきますが、全く写真撮ってません (笑)
そして塗装。
塗装の順番は、基本はマスキングしやすい順。
つまり面積の小さいようなところから塗っていきます。
今回だったら、目とか鼻とか口とか服のボタンだとか。
塗ったらこうしてマスキング。またの間とか大変そうです。
マスキングしたら塗装。
そしたらまたマスキング、とそれを永遠に繰り返す。
だから色数が多いと大変でお値段も高くなる。
顔のマスキングが完了すると犯罪者にしか見えません。
綺麗にマスキングを剥がして、マスキングからはみ出してしまった塗装の跡などを筆できれいにすると、
完成です。
無事お取付けも完了しました。
遠くからでも目立っていい看板です。
入って数ヵ月の新人の子が仕上げたとは思えない仕上がりです。
施主様からもわざわざお電話でお礼のお言葉を頂戴しました。
制作者としてこれより嬉しいことはないですね!(僕が作ったんじゃないですけど)