福崎町のネタを書きます。
兵庫県福崎町と聞けば、皆様 ピンッ!とくる方も多いでしょう。
ここ一週間でもTVで3~4本放送されてたんちゃうかな?
そう、池から飛び出す全くゆるくない、ゆるキャラのガジロウ。
先日、ヤフーのトップニュースにも紹介されてましたな。
コイツね。もう有名すぎてお腹一杯の人も多いかな?
このガジロウの生みの親、福崎町役場地域振興課の小川サンが企画している
「全国妖怪造型コンテスト」なるものが毎年催され、今回で3回目が終わった所です。
優勝作品は、等身大のブロンズ風像で製作し、展示されるというもの。
毎回、お題の妖怪が指定され、そのお題に沿って全国からプロアマ問わず
物凄い作品が応募されます。
第一回目は「天狗」でして、それの最優秀賞の作品の等身大像を作った時のブログも
記憶に新しいところ。(知らない方はコチラ 「天狗まみれ」 )
そのコンテストの第2回の優勝作品がコレ ↓↓
「山の神」であります。
正直、この作品だけは決まらないでくれ・・・と願っておりました。(作者様ゴメンナサイ)
だって見てよ。 ウジャウジャ子供が一杯ぢゃんか。
こーゆー、数で攻めて来るの、造型屋泣かせと言いまして、イジメ以外の何者でもございません。
でもしかし、世界感が凄いスバラシイ作品でありますなぁ。
つべこべ言わず、ワタシはこれを等身大にするのがお仕事。
コレでご飯食べさせて頂いておるのですから。
さっさと製作スタ~ト!!
先ずは胴体部分から。
毎度の事やが、今回も例外にあらず超テキトーな下書きから製作が始まります。
適当に見えて適当では御座いません。
本当に適当にやってますと、沢山いる子供ウリ坊がまともに納まりませんので。
一応、キッチリ見本の人形を事細かく採寸して大きさや位置関係を出しています。
毎回、この福崎町シリーズはワタシ独りで行っていたのですが、今回はさすがに
納期も無く、また若手の育成の為にも、分業で行う事にしました。
まぁ、それにしてもデカいですわ。
座高で2mの設定ですから。
で、とりあえずスチロール原型完成。
その後、表面をFRPでコーティングしたり、型を取って複製したりと作業は進むむむむ・・・
ホンマにデカいですやろ、コレ。 ↓↓
全てのFRPコーティング作業が終わり。
その後、表面のディテールを樹脂で造り込んで行きます。
お客様が乗っかって来たりぶら下がりそうな所には、原型を一度切り開き、中に補強の金物を仕込み、
ゴリゴリに補強します。
ウリ坊のセットアップも終わり、やっと全体像を拝めます。
このウリ坊の間に、ドサクサに紛れて子供の河童もいましたが、
演出上、この子河童は少し離れた所に設置。
観光客の皆様方を、この子河童の居た所に入ってもらってウリ坊と一緒に記念撮影を
して頂く、といった狙い。
その後、塗装前に表面に黒いサーフェーサーを吹きます。
通常、白やグレーのサーフェーサーですが、黒いサーフェーサーを使うのは、
キズが付き、万が一塗装が剥がれたとしても、そのキズを出来るだけ
目立たない様にする配慮。
目玉から塗装します。 先ずは白目になる部分から。↑↑
その後、瞳を描きます。 ↓↓
何故かここ福崎町のブロンズ像は全て眼球はリアルに塗装します。
そーゆー指示だから。 実にミステリアス。
地域振興課の小川サンの拘りの部分です。 彼の脳内の構造は謎です。
目が塗り終わり、今度は全体をブロンズ色に塗って行きます。
先ずは下地色から。 どんどん色々な色を重ねてブロンズ像特有の金属感を出していきます。↓↓
かなりの色数が重ねられていますよ。 何色重ねか解るかな?
その後、緑青(ろくしょう: 銅のサビた色)を入れ、エイジングし、完成~。
銘板はこんな感じで。
バックのデッドプール像が目立ち過ぎー。
で、お約束の一枚。
こーゆー風に記念撮影してほしいそうです。 ↑↑
早速、現場に運び設置。
西日で超逆光ですが、バックの柿の木が実にイイ感じに雰囲気を醸し出しております。↑↑
設置場所は例の河童の出る池のすぐヨコです。
池から河童が出没するわ、小屋から天狗が飛んでくるわ、妖怪のブロンズ像がゴロゴロ・・・
完全に妖怪パークに変貌しつつあるこの公園。
第3回コンテストの優勝作品のブロンズ像の制作も始まっております。
夏くらいにお披露目です。
これまた造型屋泣かせの力作。 どんだけ泣かせる気や。 おい!福崎町さんよ。
お手柔らかに・・。
実は福崎町、この時期に、この像以外に4種類、計6匹の妖怪を設置しております。
それら6匹をウチで同時進行で製作しておりましたので引き続きこのブログでお伝えいたします。
乞うご期待あれ!!
ではーーーーーーっ!!