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ゴジラ! GODZILLA! 哥斯拉! (原型編)

ど~も~!!!!

守屋です。

久しぶりのブログ更新です。

もうね、ホンマ忙しかったんですわ。

最近、地方の現場に行く事も結構多く、当然、工場でも数件の造形を並行して

製作する日々がずっと続いております。

 

シビれ切らせて先ほど社長がフライングでゴジラネタのブログ書いた様ですが・・。

それはそれで。

 

製作日記らしい内容のブログを最後に書いたのは確か3月末あたりに

テルマエロマエのルシウス像の製作のかな??

よ、よ、4ヶ月放置の有り様。

4ヶ月もあったら、その間に皆さんも色々な事があったでしょう?

どんな出来事が心に残ってます?

ワタクシ守屋は・・・  お笑い芸人の「春一番」氏が先日亡くなったことかな。

そう、アントニオ猪木ものまねの第一人者。

好きだったなぁ・・春一番の猪木。

基本、猪木ものまねの芸人はみんな好きなんやが春一番のは別格。

猪木のさりげない会話のものまねなんかは絶品でした。

ホンマ残念ですわ。。

 

ま、春一番なんて皆さんにはど~でもイイ話でしょから

これくらいにして製作日記いきまっせ!

   

    GODZILLA!!

 

そう!世界中で物凄い興行収入を叩き出している今一番アツい映画。

ギャレス・エドワーズ監督

ハリウッド版ゴジラは98年に第一弾が発表されてるけど

「ありゃゴジラぢゃね~よ・・・」て酷評。

完全にティラノサウルスなフォルムでゴジラファンを凹ませた作品。

それだけに今回の作品に注目が集まったのは当然。

しかも初代ゴジラから、ぬぁんと60周年ときたもんだ!!

盛り上がらずにはいられまへん!

 

で、改めて 「ゴジラ」

語源はゴリラとクジラのハイブリッド造語とか。 超強引。

日本語 ゴジラ

英語 GODZILLA  (ガッズィーラぽく読む)

中国語 哥斯拉   (多分グゥースゥーラーみたいな読み方のはず。知らん)

 

当然、本編の中では出演者は皆、GODZILLA(ガッズィーラ)と発音しておるのだが

今回出演されてる渡辺謙氏だけな「ゴジラ」とハッキリ発音されてます。

監督に指示されようがそこは日本人だけに絶対に譲れなかった、

と言うのは有名なお話。  さすがやな、カッコよろし。

 

そのGODZILLA、今週7/25に日本で上映開始にあたり、映画PR用の等身大

(つーても当然人間の等身大サイズね)のフィギュアの製作依頼を東宝様より

頂きました。

東宝様とは前回、テルマエロマエⅡでお世話になったばかりです。

その時のルシウス像の出来栄えに太鼓判を頂き、今回GODZILLAの製作も

是非ポップ工芸へお願いしたい!と仰って頂きました。(大大大泣

 

では気合入れていきましょう!!

 

この製作の企画が上がったのは去年の11月頃。

企画の内容は、二転三転し(最初は巨大なゴジラの目だけを作る案だった)、

最終的な案やフィギュアのポージングなどが纏まったのは今年3月くらいだったかな。

前回のテルマエ同様、今回も製作に関する資料はほとんど無し。

兎に角シークレットで製作されていたこの映画、東宝の広報担当者様ですら

本編は見た事が無いという状態でのスタート。

数枚のミニチュア模型の画像と別企画で製作されていた上半身の1/10モデルを

資料として頂き製作開始。 なので毎回の事やが物凄い不安。

製作後の設置スペースにもかなりの制約がある(1・8×1.5m内)ので、かなりコンパクトに

納めないといけないとの事。

 

先ずは粘土で1/10ラフモデルを製作し、全体のバランスを調整します。

godzilla製作原型 (1).jpg相変わらず汚ねー作業場であります。 お許しを。

 

 

左側のが資料で頂いた上半身モデル。↓↓↓

コレはのちに量産され映画館で売ってるドリンクのカップに取り付けられ販売されます。

   GODZILLAドリンク・・・・

     一体ゴジラの何汁が入っているのか!?

    気になる人は映画館で購入するべし!

godzilla製作原型 (2).jpgこんなに狭いスペースの中に身長2メートル、全長4メートルのゴジラを納めないといけません。

決して不自然なポーズにならない様に!と東宝様より。  厳し~っ!!

godzilla製作原型 (3).jpgとりあえず何とかポーズは決まりました。

スペースの事もあり、あまり荒々しくなく、どちらかと言えば凛とした感じで

恐怖感を出してみました。

今回のGODZILLAはフルCGと言う事もあり、物凄く緻密に

デザインされているのがよく解りました。

骨格とか筋肉の付き方など見ますと、人間と恐竜のそれらを巧く融合させているのが

見て取れます。

godzilla製作原型 (4).jpg

その後東宝様へこのミニチュアでポージング、全体の肉付き骨格などの一次監修を受けます。

監修も無事に終わり、次の工程、スチロールの実寸原型へ移ります。

この粘土モデルにスチロールのブロックの大きさのラインを入れ、

どこで貼り合わせするかの割り出しをします。

godzilla製作原型 (5).jpg                                                               このミニチュアモデルを10倍した大きさでスチロールにお絵かきし、ニクロム線で輪郭をカット。

全ての造形はこんな段階から始まるのだよ。

ただただ巧くいくか不安でたまらない段階です。

この段階の頃は、かなり情緒不安定になり、

物欲、性欲、食欲やらモゾモゾ湧き出して取り乱します。  あくまでワタシの場合ですが(爆

godzilla製作原型 (6).jpg

                                                                                 悶々してても何も始まりません。

どんどん不要な部分をそぎ落としていきます。

コレがGODZILLAに変貌すると誰が思いますか?この段階で。↓↓↓

godzilla製作原型 (7).jpg                                                                          だんだん、ぽくなってきた感はありますが、まだまだです。

ホンマにまだまだ不安な段階であります。

この段階では、ファミマに行ってファミチキを一気に4個喰うたろか・・・  とか考えてしまいます。

物凄い情緒不安定です。

godzilla製作原型 (8).jpg 

 

だいぶゴジラらしくなってきましたが原型完成から言うとまだ2~3割くらいの段階。

カレー喰いたい。。 ココ壱でトッピング全部乗せたらナンボやろ・・

とか、少しまともな事を考えながら彫ってる段階です。

godzilla製作原型 (9).jpg

                                                             

 

 

 

 この段階で4~5割くらいの進み具合でしょか。   ↓↓↓

 

缶コーヒーじゃなくスタバで美味しいコーヒー飲みたいなぁ。。

くらいの心の余裕が芽生え始める頃です。

 
godzilla製作原型 (11).jpg
godzilla製作原型 (10).jpg                                                                      

 

                                                           

全体のフォルムが完成し、細かなディテール彫りに。  ↓↓↓

ツラい自分との戦いも終わり、作業的には楽しい段階となります。

が、、、、 今度は周りの人の評価が気になり、どうしようもなく怖くなる段階です。

全然似てないやん・・・。  とか、ここのラインが変や・・・。 

とか思われてんちゃうかなぁ・・。 と、被害妄想が甚だしい。

 

 

結局、終始情緒不安定になる大変なお仕事であるのは間違い無いです。

 

造形師を目指す若人よ、豪快に生き、心は常にズ太くあれ。

 

じゃないと逝きます。 身も心も。

 

godzilla製作原型 (12).jpg

 

 

     もうカメラを向けられても笑顔すら作れない悲しい人

             守屋徹志 43歳 ↓↓    

    

          こないだ厄年は終わりました。

          明るい未来を望みます。  合掌

 

godzilla製作原型 (13).jpg

 

 

 

 

スチロール原型が完成した後、FRP樹脂をコーティングし、ウロコを一枚一枚パテで

造って貼っていくんやが、このスチロール原型の段階でも、ある程度のウロコの隆起や

シワなどは予め造っておきます。

godzilla製作原型 (14).jpg

 

 

だいたいこれでスチロール原型は完成かな。godzilla製作原型 (15).jpg

 

はーーーー・・・・   大変やったわ。

なんだかんだで2週間ほどかかったんちゃうかな?

ウチの仕事でスチロール原型だけでここまで日数かかったの初めてちゃうかな?

 

頭部が切り離されてるけど、頭部はこのスチロール原型に粘土を盛って細かな

ディテールを造り込みシリコンで型取りしFRPに置き換えます。

ボディはさっき書いた様にFRPをコーティングしパテでウロコを一枚一枚造って

貼るという、ある種 拷問、職人虐待に近い作業が待っております。

 

続きの拷問、虐待の様子は次回ブログで書きますんでお楽しみに♪

 

ではまた!

良いお年を。      えっ!?