前回の「その1」からえらいご無沙汰ですんません。
内容忘れた方は前回から読み直してくだされ。
先日、ポップ工芸ファンクラブ(今、勝手に発足)福岡支部の支部長のお姉さんから今、製作してる「せんとくん」のフィギュアを発見しました!と連絡を頂きました。
場所はJR博多駅。
間違いなくウチの工場で出産した仔です。
立派なステージ、綺麗なショーウィンドゥの中に大切に奉納されとります!
もうちょっとライティングに気を遣って頂きたい。影で顔が怖なっとるがな。
頑張って微動だにせずイイ仕事してます。
恐らく彼の時給は850円くらいであろう・・・
東は東京、西はこの福岡まで総数50体(!)ものせんとくんがウヨウヨ出回っております。
最近、画像検索やらでもウチで産まれたせんとくんがたくさん現れていますよ♪
皆さんも近々、きっとどこかの街で発見することでしょう。
それらは100%ウチの工場出身です。
何せせんとくんのフィギュア(ガチャポンやらキーホルダー類以外)は世界でポップ工芸一社のみで製作されてるのだから!
では前回の続き・・・
前回はスチロール原形への下地処理までで終わってたはず。 ・・多分
下地の樹脂を塗った後に、表面処理用の樹脂を吹き付け。
この作業は2回行います。
1回目吹いた後、サンダーで綺麗に研き、仕上げにもう1回吹いて完成。
研くと言ってもこの様な人物等はあまりツルツルに研いてはダメ。
ロボットやらの場合は念入りに何回も研いてはパテ、の繰り返しやけどこんな感じの造形物の場合は多少の凸凹感を残してやる様の研く。
どれくらい残すとイイ感じになるかは経験が頼り。
そしていよいよ塗装へ!
エアブラシを駆使して色を何層にも重ねていきます。
ピッチャーばかりでなくバッターのお兄さんも相手にしてあげないと泣いちゃうので大変です・・・
一通り塗ったのがコレ↓↓
このままではただのお人形になってしまうのでこの後、影を入れたり部位によってツヤの変化をつけて行き、より「リアル感」を出していきます。
普通の造形屋さんだったらこのマネキンの様なベタッとした塗装で完成でしょう。
ポップ工芸ではここからが勝負!
これがさっきまではただの発泡スチロールの塊だったとは・・・・
グローブやらユニホームにもエアブラシで明暗を付けてよりホンモノっぽく。
で、いよいよ完成。
実際に外に出して日光のもとで色味の最終チェック。
工場内の蛍光灯の光と太陽光ではこれだけの差があるのがお解かりいただけると思う↑↓
蛍光灯の下での塗装になるので屋外ではその色がどのように変化するのかも考慮して調色するんやで。
もういっちょ
なかなか迫力あってよろしい。
胸のマークや背番号やらはお客様の方で貼られるという事だったので完成体が見れないのが残念。
何回もしつこいけど、これがわずか数日前までただのスチロールの塊だったとは誰も想像つかないはず。
完全に命が吹き込まれた様。
やっぱ人物の造形ってむずかしいけど、1つこなすごとに自分が上達していくのが解るようで、とてもやり甲斐がある。
でも、ある程度の形が見えてくるまでは緊張やプレッシャーで毎回吐きそうになる。
さぁ、次はどんな造形がくるかしら・・・・
ほんじゃまた!