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福崎町の天狗 妖怪天国

どーもー  守屋です。

前回、DEADPOOLの製作ブログ書いたら、公式サイトで紹介してくださったり、

皆さんSNSで拡散してくださったりで、最大、通常の15倍ものアクセス数にまで跳ね上がりました。

有り難や有り難や~♪

20世紀フォックス社さんには、もう足向けて寝れないわ。

ホントありがとうございました。

DEADPOOLアドトラックも残す所あと3日ほどの運行です。

関東地方の方は探し回ってちょーだい!

 

さてさて興奮覚めやらぬ状態でお次の造形の紹介しまひょ。

「兵庫県福崎町」と聞いてピン!と来た方も多いはず。

そう、池の中から河童が現れるヤツ、テレビなんかで見たことあるでしょう?

二号機取り替え (78)

コイツね。

テレビ取材とかメディアに取り上げられた事、数知れず。

ナニコレ珍百景でアワードを獲得するなど、全国を暴れに暴れました。

福崎町という小さな町ですが、この河童見に訪れる人はあとを絶ちません。

経済効果は計り知れないそうで、次から次に弊社へ妖怪の造形の発注を下さります。

そもそも、これらの企画の発端は、ここ福崎町役場の地域振興課の小川氏。

この小川氏、昨今流行の「ゆるキャラ」をこよなく嫌い、あんなモン、クソ喰らえと一蹴。

気持ち悪いけど、ちょっとカワイイ、「キモカワ」というものが世間を賑わせ始めた頃、

小川氏は 「んなモン、甘い甘い。アカン!」

       「これからはキモキモの時代や!!!」 と、フガフガ言っておりました。

当初、ワタシはこの小川氏の自論に「??」でした。

だって「くまモン」や「ひこにゃん」が全盛期の時ですよ。

地方自治体など、どこも長い物に巻かれるのが普通でしょ。。

だから、世間にゆるキャラが大繁殖してる訳で・・。

まぁ、ウチとしては造形のお仕事が頂けるのですし、小川氏が鼻息を荒げようが

ゆるキャラを批判しようが、正直どうでも良く、請けたお仕事をキッチリ納めようと、

小川氏と河童造形の打ち合わせ。

小川氏がおもむろに箱から 「コレなんですわ。」  と差し出したのが、

かなりよく出来た粘土ミニチュアの河童。

「へぇ~・・。 こんなの事前に業者に造らせはったんですか?」 と聞くと

「いえ昨夜、徹夜で造ってきました」  と。

  

何を隠そう、この小川氏、相当な腕前のモデラーである事が後々発覚。

過去の作品やらを見せてもらうと、、恐ろしいクオリティのガンプラや、オリジナルの

作品など、完全にプロ。

そりゃ変わった思考回路してはるハズやわ。

となると、こちらもヌケヌケとしてられませんがな。

厳しい小川氏の監修のもと、必死で河童を製作。

鬼の小川氏もこちらの製作する河童の出来栄えに大変喜んでくださり、

もう、小川氏とワタクシ守屋は切っても切れない変態コンビとして現在に至ります。

 

どーでも良い前置きはこれくらいに。

この河童の実績が功を奏し、めでたく予算が下り、次の企画を小川氏から頂く。

「次は天狗飛ばしますんでよろしく~♪」  と、 まるで

また来週呑みにいきましょー。  くらいの軽いノリで、とんでもない事をヌカす小川氏。

もう、あの人の脳はどうなってるのか解らない。ギャラクシーな脳である。

で、今回も早速コネコネと小川氏がミニチュアを造ってきた。

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何やねんコレ?  髪の毛 逆立っとるがな。  ↑↑

 

コレ、何やってるポーズ?  と小川氏に聞くと、

「あ~ それ、逆さまに吊るんよ」 と。  ↓↓

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本来は当然、羽根をパタパタさせて飛ばしたい所なんやが、さすがに福崎町ではディズニーランド程の

資金調達は難しいので、限られた予算の中でのデザインとなります、当然の事ながら。

腕や首の角度などは綿密な打ち合わせの上決定。

右手には福崎町の名産「もちむぎ」を練りこんで作ったどら焼き(実際に販売中)を持たせ、

さりげに物販を意識した欲の塊の像である。

 

ではここからがウチのお仕事。

煮詰まったミニチュアを基に、それを等身大の像へ。

原型は今回も発泡スチロールからの削り出し。

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この天狗は何故か「鬼瓦」にぶら下がっている設定。

「何故」と理由を小川氏に聞いても、「ゴニョゴニョゴニョ・・・」と誤魔化す。

何度聞いても「ゴニョゴニョ・・・・」

多分、ただの思い付きで設定したんやと思う。

ギャラクシーでギャランドゥな脳の彼の発想にこれ以上突っ込むのはご法度。

指示の通りに原型を製作します。

出来上がったボディ部分を福崎町役場の会議室に持ち込み、サイズ感や修正箇所が無いかを協議。

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議長は河童氏に任命↑↑

福崎町PR用の映像を収録するのにウチで製作した着ぐるみバージョンンの河童です。

散々酷使され、開いた瞳孔が元に戻らないくらいにお疲れの様です↑↑

目線がロンドンとパリを同時に眺めておられます。ご愁傷様。

 

無事に一次監修を終え、引き続き製作は続く・・・

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企画当初、重量の問題から(ワイヤーで吊るため)羽根は出来るだけコンパクトに設定してくれ、と

小川氏に懇願して↑↑の様なデザインで一旦は決まったんやが、小川氏はこの画像を見るなり

「もぉ~っと大きくしてぇ~!」と。

小川はん、聞いてましたか?  今回は重量の制限があるのですよ?

最も重量が発生する「羽根」は小さくせんとアカンのですよ、と諭すと

「もぉ~っと大きくしてぇ~!」  しか言わない5歳児に憑依。

アカン、こうなったら企業努力しかない。

仕方無しに氏の希望する形に変更。

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各所、グラム単位での減量で取り戻すしかない。

内部金物の設計から全て洗い直し!

 

内部金物を仕込む為、一度バラバラにされる天狗。

犬神家の一族の如く作業場に放置される下半身。↓↓

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通りがかりの人達は、毎回ウチの工場で何が造られてるのか不思議で仕方ないでしょう。

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出来上がったスチロール原型に内部金物などを仕込み、表面をFRPでコーティングし

表面のディテールを造りこんでいく・・・

 

この段階で天狗の頭に植毛するウィッグの色の色合いを小川氏に相談。

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ウィッグを持つ自分の顔の疲れ果ててる事に気付く。↑↑

そりゃそーだわ、この頃、この天狗とDEADPOOLの製作を同時進行してたのでヘロヘロ。

極度の疲労から頭おかしなって天狗用に取り寄せたウィッグを試着し始めるワタクシ守屋↓↓

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スタッフ達が似合う似合うと言うから、調子に乗って色違いも試す始末↓↓

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ロン毛ウィッグ初体験で興奮し、隣にいた水内クンにも装着させる↓↓

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  「あれ?・・・・。」

ヤバい。どっかの心理教の教祖様にあまりにも似てたので興奮 興醒め。

アカン、アカン。見ちゃいかんものを見てしまったかの様に、そそくさと 皆 作業に戻る。

     ゴメン、水内クン。

 

マジメにお仕事しましょう。   とか言いつつ、あのヅラ、社長にも被せたかった。・・・後悔。

全く懲りてません。

 

 

今度こそ真面目に。

お次は塗装。

お目目や口など、いわゆる小物から。

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塗り終えた部分をマスキングし肌の塗装。

先ずは下地の塗装。

今回の天狗は例外に無く「赤い肌」。

だけど下地の色は普通~に肌色から。

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そのあと赤系を入れていく。

先ほどの肌色が皮膚の透明感を与えてくれます。

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巧く この肌色を残しつつ数種類の赤色を重ねて行きます。

塗る色の順番を間違うと、一瞬で色味がくすんでしまう。

絶対に濁ったりくすませてはいけないのです。

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今回は設置場所が屋外なので、塗装中の物を屋外に出し、太陽光のもとで色味のチェックをします。

通りがかりの子供達やご老人の方にはちょっと刺激が強すぎる光景やな。

 

 

小川氏のこだわりの羽根。

カッコ良く塗りまっせ~!

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多くの謎が込められた鬼瓦もバッチリよ。

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各所のツヤの調整をします。

 

塗装はコレで完了。

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次に福崎町の造形の特徴、小川氏の最も拘る部分「植毛」。

小川氏、前回の河童の時もそうやったんやが、とにかく植えたがります。

そのままウィッグを被せると仕事は早いんやが、そこは小川氏は許してくれません。

ちゃんと毛の生える角度など考慮し、植毛せんとダメです。

なぜそこまで小川氏はヅラはダメで植毛に拘るのか・・・・。

多分、小川さん本人が、アデランスでは無く、マープ増毛法なんだと思います。

今度、福崎町に行って後頭部をコッソリ調べてきます。

冗談はさておき、ここからは笑えない、気の遠くなる植毛作業。

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下穴を無数にあけ、一束ずつ植えて行きます。

狭い部位などはワタシの様な大男では手が入らないので垣内サンにお願い。

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作業は深夜に及ぶ・・・・。

 

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髪型を考え、毛先をカット。

企業秘密の整髪料で毛並みを固定する。

ただガチガチのスーパーハードな仕上がりでは風になびかないので、そのあたりのさじ加減が難しかった。

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天狗本体、やっと完成。

コレで終わりと思ったら大間違い。

この企画、天狗が小屋から飛び出してくる設定なので、その小屋も造らなきゃならん。

アルミフレームで小屋の骨組みを造る。

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この時点で納品4日前。↑↑

あと3日で小屋は完成するのか???

 

 

焼き杉板をフレームに貼っていき

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そのままでは、ただの和風の新築なのでエイジング塗装で古ぼけた感じを出す。

植毛に続き、これまた作業は深夜に及ぶ・・・。

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何とかかんとか納品日に間に合った。

ある意味、DEADPOOLの製作より納期的にはヤバかったかも。

 

 

取り付け当日。

FRP製の茅葺き屋根を現場にて組立。

扉の開閉のモーターやらセンサーやら組み込んで。

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設置場所へクレーン車にて移設。

 

小屋の重さ600kg!!!!!

200kgくらいと思ってた。

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小屋の設置が終わり、ワイヤーに天狗を取り付けが終わった頃は、もう辺りは真っ暗。

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翌朝から細かなセッティングが待っています。

 

ワイヤーはこの様な とんでもない重量のウェイトでピンピンに引っ張られています。

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天狗の飛行(移動)や小屋の扉の開閉などは、こんなスーパーコンピュータ京モドキで制御されます。

スゴイだろー!

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今回の製作の様子はテレビ局が密着取材してました。

最後の作業、「天狗の梱包剥がし」をを番組的に除幕式と捉え、剥がす瞬間を撮影されました。

取材陣より、「除幕は製作者の守屋さん本人の手でお願いします。」 といわれました。

いやいやワタシ、大の高所恐怖症なんですけど・・・。  と言う間もなく高所作業車のゴンドラへ押し込まれ

空中高くぶら下がる天狗のもとへ・・・・。

除幕

高所とか言ってるけど、ほんの4~5mのとこなんですけどねー。

ワタシにとってはスカイツリーの上で作業してるのと一緒。

撮影が入ってるので真面目な顔で除幕しておりますが、もうウ●コもらしそうなくらい怖いのです。

あ~ヤダヤダ。

 

何とか命がけの除幕も終わり試運転です。

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 このワタシを散々苦しめた天狗さん。

記念撮影

毎回、福崎町の案件は本当に気苦労が多いです。

でも自分にとってはカワイイ息子の様なもの。

皆さんに愛されて欲しいものです。

 

もう、来月も福崎町さんから次の妖怪の製作依頼がきております。

小川氏、次はどんな要求をしてくるのでしょう・・・・?

あまり酷い要求の場合は、彼のヅラを引き剥がしてやろうと思います。

 

この天狗や河童の稼動の様子はYouTubeで 「福崎町 天狗」 とか 「福崎町 河童」 とかで検索してみて。

イヤになるくらいアップされてるから。

あと、河童の着ぐるみが登場する超オモロイ福崎町のPR映像もあります。連ねて出てきますので是非見てあげてください!!

あと、全国妖怪造形コンテスト  てのも開催されてます。

http://youkaizoukei.town.fukusaki.hyogo.jp/index.html

これで3回目の開催です。

造形に興味ある人、奮って参加ください!  賞金もあるでよ。

 

ではまた!

 映画「デッドプール」アドトラックの製作 DEADPOOL

ど~も守屋です。

ご無沙汰しております。

今日はもう、くだらない前置きは無しにして、皆さんお待ちかねの

6月1日(水)上映開始の映画

   「 デッドプール 」

のPR用巨大フィギュアを製作したんで、その様子を大公開しちゃいますよ。

今回のPRの方法は身長7mの巨大DEADPOOL像を製作し、それをそのまま巨大なトラックの荷台に設置し、街中を走り回ろうではないか!! というもの。

このパターン、覚えていらっしゃる方もいるのでは?

過去にウチでは、、、

映画 ウォーキングwithダイナソー!!! その①

http://zoukeikanban.com/blog/with/

映画 ウォーキングwithダイナソー!!! その②

http://zoukeikanban.com/blog/with_1/

約2年前にこんなバカげたとんでもない企画を20世紀フォックス映画の宣伝担当のO氏から頂き

無我夢中で造ったのを思い出します・・。

まだ前回は巨大な箱型のアクリルケースに恐竜を入れるカワイイ設定やったんやが、

今回は完全に大気むき出しオラオラ状態での積載だという事で、これまた20世紀フォックス映画宣伝室さんのクレイジーな発想に度肝を抜かれました。 (O氏、どうかしてるゼ!)

早速、御見積。

見積時、製作必要納期を「60日」と設定させて頂き提出。

ありがたく発注頂ける事に。

ところが・・・・・・

中間業者の手違いで約40日ほどの納期で製作せにゃならん事が発覚!!

は、は、20日も短縮!?

当然、もうこのプロジェクトは漂流する氷山の如く、ズンズン押し迫ってくるではないか!!

「どうする?」

「どうするも何も造らなアカンのだよ、コレは」

答えは簡単♪

「不眠不休」で60日を40日にするだけ。

ポップ工芸、前代未聞の大ピンチで御座います。

笑えない状況やが、ここは笑って行きましょう。

眉間にシワを寄せていては死ぬかもしれないので。

 

レッツゴー♪

 

え~、先ずは何はともあれ原型の製作をしないと始まらない。

前回のウォーキングwithダイナソーの時は完全に手作業で原型を彫ったんやけど、

今回は3DCADでデータを製作しCNC切削(機械彫り)で製作することにしました。

何故かと言うと、その方法だと、データが出来上がった所から順次切削工程に移行出来る点。

データ製作とNC切削の両方の時間をトータルで考えると手で彫るのと大して変わらないんだけど、

データの監修を部位ごとに画面上でお願い出来る点も時間短縮で利点かな。

 

3DCADでデータを製作する場合、おおまかに分けて2通りの方法がある。

1つは、完全に画面上でデータを製作する方法。

もう1つは対象物を3Dスキャナーでスキャンしてデータを製作する方法がある。

今回はなんと、配給元の20世紀フォックス映画様よりDEADPOOLのコスチュームをお借りする事が出来たので

それを着て3Dスキャンする事に。

但し問題が・・。

そのコスチューム、当然 現地アメリカで製作されたもの。

   「デカい・・」

装着のマニュアルも同封されてたんやが対象身長が190~193cm以上みたいな事が書いてある。

まぁ、ワタクシ守屋も世間的には大型な180cmなので何とかなるやろ・・あとはデータで

チョイチョイと補正をかけて。。 とか余裕をブッこいていたんやが、何が何が。

腹抱えて笑うくらいサイズが合わない。

そこで急遽、20世紀フォックス映画O氏に連絡。

「ダメだこりゃ」と いかりや長介になりきって報告。

速攻で外タレの事務所に連絡頂きモデルを手配して頂く事に。

身長190ナンボのMr.マイケル到着。

どういう経緯で呼ばれたか、もひとつよ良く解ってないマイケルに、つべこべ言わせず、カタコトでスーツを

着させ、押さえつけてスキャン。

DEAD POOL 3D

「ノープロブレム、ノープロブレム」と、丸一日、1回もトイレにも行かず頑張ってくれたマイケル君。

お昼休みもこのままの姿で、コンビニのカラ揚げ弁当食ってる姿には笑ってしまったが

さすが現役モデルのプロ根性見せて頂きました。  さんきゅーマイケル。

マイケルも頑張ってくれたんだし、こっちも頑張らんとあきまへん。

撮ったデータを合成、修正し、どんどん進めて行きます。

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②データ製作1

②データ製作3

本当は靴底にはこんなのは無いんやけど、遊び心で、あえてカタカナ表記(あくまで日本発信の企画)なので「デッド、プール」のロゴとベルトのバックルの形状をを入れました。

DEAD POOLデータ製作(遊び心)

恐らく20世紀フォックス映画の方からは激怒されるであろうとビクビクしてデータ監修に提出すると・・・

「イイじゃないですか!面白い!」と言って快諾。

20世紀フォックス映画、なんとジョークの解る会社なんや。(O氏、どうかしてるゼ!!)

DEADPOOL本人の役柄のイメージも加味して頂いた上での判断だったんでしょうが、

通常、こーゆー事は絶対に有り得ません。

我々造り手も普段からこんなアメリカンなジョークをちりばめて仕事がしたいと思っているんやが

夢を叶えて頂いてホント嬉しいです。

 

20世紀フォックス映画さん、ただただジョークを許してくれるユルい会社と思っていては痛い目に遭います。

当然、細部の監修は恐ろしいくらいに指摘があります。

今回の3Dスキャンデータは、あくまでMr.マイケル版DEADPOOLに過ぎません。

主演のライアン・レイノルズのセクスィ~なマッチョ体型とは程遠い細身なMr・マイケル。

監修ではライアン・レイノルズの頭蓋骨の形状の特徴まで指摘を受け、データ修正に臨みます。

ただ、当然国内では未公開の映画なので資料が乏しい為、肉付きなど細部のデータ製作は大変。

画像検索で色々かき集めて参考にします。

特に背部の資料は皆無・・・・。

20世紀フォックス映画さんより、この様なポスターやパンフなどの資料を頂いたりして参考にします。

 

 

DEADPOOL_Launch_OneSheet

画像検索していると、映画撮影中のスパイショットのリーク画像なんかも色々出てくるんやけど、

以外や以外、これらのスパイショットが一番参考になったりします。 皮肉な話ですが。。

 

 

そうして何とか鬼監修を経て出来上がったデータを基に、NC切削機でギュンギュン彫り出します。

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1枚の大きいスチロールブロックからこんな風に彫り上がります。 ↑↑

小さい手に見えるけど、ホントはこんなにデカいのだ!!  ↓↓

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実寸の約3.7倍の大きさ。

マシンで彫り上がったパーツは細かい部分はユルく彫り上がっているので、そこは手作業で手直しを入れないと使えません。エッジを深く削ったりピンピンに尖らせたり。

手直しを入れたパーツ群に、お次はFRP(繊維強化プラスチック)を貼って行きます。

薄いガラス繊維を樹脂を用いて貼って行きます。

ここでも巧くガラス繊維を貼らないと折角エッジを立てた部品もユルユルな仕上がりになってしまう。

この工程は仕上がりに大きく影響します。

普段、仏の顔で接する事を念頭に置いているワタシですが、

職人達に対し、かなり厳しく怒鳴りつけてしまった。

ピリピリムードで作業は進みます・・。

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おケツに群がる職人達。

今回、20世紀フォックス映画さんが顔の次にこだわっておられた部位。 それは 「お尻」

丁寧~にFRPを貼る様に指示。

この様に一つの案件にスタッフ全員投入して一ヶ月も作業するのはポップ工芸史上初の事です。

大抵、数人は違う案件を造っているんやが今回は別。

全員の意思や技量、モチベーションなどを一つにまとめる事の難しさを改めて勉強させて頂きました。

小分けにされたパーツにFRPを貼り、表面にパテを入れ、平滑に研磨した後、各パーツを

組み立てていく。  ↓↓

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いくら高精度で切削されたパーツ群も微妙な寸法公差があります。

そのまま組み立てると上手く合わなかったり、パーツが大きい故に、ほんの数ミリのズレが先端では数センチの大きいズレになるので少しずつ削って修正を入れながら合わせていきます。

 

 

納品後、走行中に万が一外れては大事故に繋がり兼ねない重要なパーツは自分で取り付け。

未来のある若手職人達に責任を負わす訳にはいきません。

最もジジィである私が裁かれれば良いのです。

背中の刀などがそれにあたります。

内部に強固な鉄骨を入れて補強します。  ↓↓

ぶら下がっても大丈夫なくらいに補強しときました。

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やっと全体が見えてきました。

この段階で、納品一週間前。  何とか予定通りに進んでいます。  ↓↓

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全体に組み上がってはいるんやけど、そのデカさから全体のバランスを工場内で遠目に確認する事が出来ない。

頭の方からか、つま先の方からしか眺める事が出来ない。

真正面から遠目に眺めて確認出来ないので、最後の最後までドキドキな心情で製作。

お陰で抜け毛が止まりません。

健康診断で胃にポリープが複数見つかりました。

私の魂が擦り込まれたDEADPOOL像。

皆さんどの様な心情でこのブログを読んでいるのでしょう・・・。

鼻をほじりながらお菓子食べて適当~に読んでるでしょうけど。

まぁイイや。

暫しお付き合いを。

 

最終のサーフェーサー(下地剤)を吹きつけ、いよいよ塗装の工程へ・・・

塗装は最も重要な工程、と唱える造形屋、原型師も多いと思います。

どれだけ緻密に製作された原型でも、この塗装工程でヘタをこくと、

ただの学芸祭の装飾品と何ら変わりません。

慎重に行かなければなりません。

当然、塗装は弊社工場内で行なわれるんやけど、蛍光灯の灯りの下での

調色、塗装となる。

この蛍光灯の灯りがクセ者で、屋外の太陽光の下で見た時に、全く違った色味になってしまう。

その辺りの補正は職人の経験と勘だけが頼り。

通常、小さな人形とかなら1色塗っては屋外に持って行き、太陽光の下で確認出来るんやが

このデップー様は7メートル。

デカすぎて容易に出し入れできないのは当然、シークレットな製作状況下もありそれは出来ない。

今回、その調色を、冒頭で紹介したウォーキングwithダイナソーで小さい方の恐竜を製作した

垣内サンに一任。

何の迷いも無く調色してきたので若干心配っだった。

その下地色となる赤を塗る垣内サン。

1463212334621 誰もが鮮やか過ぎるのではないか?とも思われる色で塗装を始める彼女。

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この画像を20世紀フォックス映画、O氏へ転送するや否や、早速、電話が・・。

「ちょ、ちょ、ちょっとこの色、明る過ぎやしませんか??」と。

「いやいや大丈夫。お任せください。」

きっとO氏は不安で一杯だったでしょう。

当然、デップー様はこんな色では御座いません。

もっともっと薄汚れてボロボロなのです。

ちゃんと次の工程を計算した下地色。

お次の工程は、このDEADPOOLのスーツの生地の特徴、

メッシュ地のラバーの様なレザー生地の様な質感を出す作業です。

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製作当初は納期の関係から、このメッシュ調塗装は諦める様に他のスタッフから言われていたんやが、

私自身、どうしても諦めきれず、何とか時間を作って行なった作業。

スタッフのみんな、頑固ジジィの我侭を聞いてくれて本当にありがとう。

お礼に胃のポリープを一つずつ差し上げようぞ・・。

 

この7メートル像のサイズに合ったメッシュ生地を探しに何軒もの生地屋さんを手当たり次第に回ったんやが

結局イイのが探せず・・。

知り合いの、衣装などを製作する職人さんに相談。いくつもの候補を探し出してくださり、何とか

このデップー像にピッタリのピッチの生地を入手する事が出来ました。

お礼にこの職人さんにもポリープを・・・

もう、ポリープネタやめとこ。 しまいに怒られるわ。

 

何とか貴重な納品ギリギリな一日を頂きメッシュ調塗装を終え、次の色へ。。

⑥塗装3(マスキング塗り分け)

赤い部分をマスキングし黒い部分の塗装へ。

画像では普通に黒一色で塗っているかの様に見えるけど、実は各パーツで黒のトーンを変えています。

画像で見える範囲だけでも5色の黒に塗り分けられています。

微妙な違い、解るかな? 解んねーだろーなぁ・・。

こーゆー誰も気付かない様な所やけど、モノが大きいだけに、単色で塗ってしまうと、物凄く安物臭い仕上がりになります。

先ほどのメッシュ塗装もやけど、たった数メートル離れると、メッシュ調であることは誰にも解りません。

でも、それらの色が重なって初めて出る色合いはベタ塗りや普通のボカシ塗装では絶対に出ないのです。

本物のメッシュ生地と同じ構造の塗り分けで初めて出る色合いです。

恐らく、今 全国を走り回っているこのDEADPOOL像が、この様な凝った塗装をされている事実を

誰一人知らないと思います。

でも本物のスーツとウリ2つな色合いである事は誰もが感じ取ってくれていると確信しています。

それでイイのです。 我々のお仕事はこーゆーものなのです。

ウンチクはこれくらいにして次行きまひょ。

 

次はエイジング塗装と呼ばれる塗装。

その名の通り年月が経ち、古ぼけた様な雰囲気や汚れた感じを出す塗装。

この作業は全体の統一感が重要な為、何が何でもワタシ独りで行なわせて頂く作業。

凹凸感も数倍に見せる事が出来る魔法の塗装。

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でも一歩でもやり過ぎると取り返しの付かない恐ろしい作業である。

もし、万が一、この作業をやり過ぎてしまうと、極端な話、一旦 真っ白に塗り戻して1からやり直しです。

でも怯えて少な過ぎると特有の質感は出ません。

 

お次の工程。

エイジング塗装は、非常に塗膜が薄いのでキズ付き剥がれ易い為、それを保護する為、

クリヤー塗装を行ないます。 そう、女性のマニキュアで言う所のトップコート。

テカテカでご覧の様にローションまみれの様な変態チックな雰囲気が漂っております。

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この状態では下ネタ大好物なDEADPOOL様でもさすがにご立腹でしょうから、ツヤの調整を行ないます。

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上の画像をご覧になって、お解り頂けますでしょうか?

部位によって微妙にツヤが違う事を。

顕著なのはふくらはぎの所や肩パッド部分などのツヤ感。

本物の衣装は、これらの部分は完全にレザー素材でして、レザー特有のツヤ感が御座います。

ブーツも然り。但し靴底のゴム部分はツヤを控えてあります。

時間も無いのに大変だけどウソはつけないのよ。本物がこうなっているのだから。

 

次に予め造っておいた小物パーツも塗装し、貼り付けます。

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DEADPOOL 完成 (1)

ベルトや帯類は実際に布を縫製して製作。

時間が無いのに時間の掛かる事ばっかやってます。

でも、こーゆーところで質感がグッと高まるから。

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DEADPOOL 完成

やっと完成でございますー!!

DEADPOOL 完成 (10)

どのアングルから見ても抜かりの無い様に最終チェック。

グローブのカーボンケブラー繊維の様な模様もキッチリ再現。

これも大変やったなぁ・・。

スタッフみんなイライラしてたのを思い出す・・・・・・・・

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DEADPOOL 完成 (9)

アップで見られても大丈夫。

この質感に20世紀フォックス映画 O氏も太鼓判を捺して下さいました。

完成したのは納期当日。トラックが到着する直前まで色々やってました。

間髪入れずトラックへ積載です。

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思いの他   「重い・・・」

手積みとなるのは解っていたので最小限の重量になる様、FRPの厚みを調整したけど、

デカものは重い。

お陰さまで積み込みの際、ウチのスタッフの水内君の腰が玉砕。

使い物にならないお爺さんになりました。

約3週間休んでおられます。

どーしましょ。

 

そしていよいよ旅立ちの時がやってまいりました。

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最近はメディアへの露出がめっきり減ってしまった「せんとくん」が、ここぞ!とばかりにカメラ目線で自分アピールしております!

皆さん、デップー様もだけど、せんとくんも応援してあげてくださいな!

今の所、せんとくんの方が国内では知名度高いんだから。

 

翌日、大阪駅のグランフロント内で除幕式が行なわれました。

体調不良で入院されてた第64代横綱 曙 太郎氏が入院先から駆けつけてくださいました。

DEADPOOL除幕式 (5)

当日はあいにくの雨模様で除幕がスパッ!と出来ず、ズルズルと除幕でしたが、それがまた焦らされて

ドキドキしました。

この時、初めて真正面から遠目に眺める事が出来ました。

DEADPOOL除幕式 (2)

やっぱデカいわ。

物凄いモノを任されてたんやなぁ・・と今更ながら実感。

3Dスキャンの時、扮してくれたMr.マイケルも京都から式典に駆けつけてくれました。

DSC05172

DEADPOOLに合わせて真紅のシャツを着てくれましたよ。

粋な計らいですな、さすがモデルさん。

 

このアドトラックは6月5日まで巡航します。

運行スケジュールはTwitterなんかで確認できます。

#デップー発見  #デッドプール #DEADPOOL なんかで追跡してみて。

日本の映画の公式ツイッターでこのアドトラックについてライアン・レイノルズ本人がリツイートしてくれたんやで!

それと、コミック原作者のロブ・ライフェルド氏もTwitterでネタとして取り上げてくれたり!

も~コレ凄すぎと思わない!?

世界もが注目するこのトラック、是非追っかけて目に焼き付けてちょーだい!

ポップ工芸のスタッフの魂がすり込まれたDEADPOOL像です。

ギックリ腰で死にかけの水内クンにもエールのお言葉を頂戴できれば

きっと回復が早まるはずです。

ライアン・レイノルズ氏にこの気持ち、届かないかなぁ・・・。

届くとイイなぁ。

 

映画 「デッドプール」 は6月1日(水) TOHOシネマズ日劇ほか

 全国ロードショー です!!

http://www.foxmovies-jp.com/deadpool/

世界120カ国でぶっちぎりNo.1の大ヒット作!

みんな!映画館へ急げ!!!!

 

ポップ工芸のブログ史上、最も長文になり申し訳ございませんでした。

少々熱くなり過ぎた様です。

長々とお付き合いありがとうございました。

守屋でした。

 

次は何のネタ書こうかな。

© 2016 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 

天狗まみれ

はいどーも!

早速ブログ放置気味で全国からお叱りの声を絶賛受付中の守屋です。

 

いや~忙しかったのよ。

まぁ、年度末は毎年こんな感じで干からびたスルメイカの様になっておる訳ですが・・

年度末までに片付けないといけない仕事ってのは、だいたい役所や自治体などからの発注分ですわな。

何とか今年も、その呪縛から開放され枯れ枯れスルメイカから一夜干し程度に身体が回復し、今こうして

パソコンに向かってブログが書ける余裕があります。

しかし・・・

次の波(しかも大波)が直ぐ目の前に来ております。

詳細はまだ明らかには出来ないんやが、ザックリ言えば巨大な人物(キャラかな)を造らないといけません。

見積時、60日の製作納期を提示していたんやが、間に噛んでる業者の手違いか、それを30日程で製作せにゃならん事態が目の前にあります。

当然五月のGWなんぞワタシには解読不明なワードになってます。

前代未聞の納期で納めないといけない。

チームワークがモノを言うので、ここは巧くコントロールせんとね。

頑張るしかないので頑張ります。

心の頼りはキューピーコーワゴールドα のみ。

この小さい錠剤に命を懸けないといけないなんて。。。。。。。

我ながら、なかなかのギャンブラーやな。

昨今、スポーツ界の賭博問題でマスコミは騒いでおるが

そんなのに比べりゃワタシの賭けの方がヤバい賭けなんちゃうか?

嗚呼、今回も助けておくれキューピーさん。

 

 

さて、今回のブログは冒頭にも書いた、ワタシの天敵、お役所からのお仕事です。

随分前に兵庫県福崎町役場から河童の造形の依頼を受け製作、その河童が物凄く有名になり

マスコミに大注目されてYAHOOニュースのトップに出たり、ナニコレ珍百景では優勝したり、

それはもう世間を騒がせた、と言ったら過言かも知れんが、それくらい騒がした造形物。

知らない方は「福崎町 河童」などで検索を。

その福崎町役場で第1回妖怪造形コンテストっつーのを開催しまして

http://youkaizoukei.town.fukusaki.hyogo.jp/

(現在、第2回も無事終了。第3回も決定しております、是非ご参加を。)

そのコンテストで優勝した作品は等身大FRP像で製作し福崎町の河童の横に設置される、というもの。

第1回のお題は「天狗」

一般部門での優勝作品がコレ

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A0006_3A0006_6

素晴しい作品です。

この作品を等身大にします。

元のミニチュアがある場合、3Dスキャンで読取り機械彫りで行なう場合もあるし、そのまま手作業で彫る場合もあります。

今回はアナログ手作業にて製作。

ブログみて下さってる方は手作業の方が見てて楽しいと思います。

では製作開始!!!

先ずは下書きを。

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ワタシの場合、下書きなんてこんなもんです。

良い子はマネしない様に。

よく色んな造形屋のブログありますが、見ていますと、まぁ几帳面に丁寧な下書きをされている方を

よく見かけます。ほとんどの方がそうされているようです。

でもね。

丁寧に描いた下書きなんて一撃で消えてしまいますのよ。

こんな風に。

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必要な情報はアウトラインのみ。

丁寧な下書きなんてクソ喰らえです。、無駄無駄。

私達の様に造形師と呼ばれる職に就く人間は大まかに分けると二種類に分類されます。

ひとつは、ただただ感覚のみで彫る(造る)タイプ。

もうひとつは、その都度 採寸、採寸採寸・・・でキッチリ造るタイプ。

出来上がりは同じだとしても後者は物凄く時間が掛かる事がほとんど。

ワタシは顕著な前者。感覚だけで生きる変態。

ポップ工芸の職人は感覚タイプがほとんどだと思う。

なので、たま~に応援で呼んだ職人さんがウチの原型彫りの速さに驚愕する事が多々あります。

ウチらはこれが普通やと思ってやってるんで逆に驚いたり。

よそはどんだけ時間掛かってるんやろ? て。

あとスチロールの彫り方も職人によって大きく分けて二通りあると思う。

 

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ひとつは上記の画像くらいまでニクロム線、と包丁でザクザク、バリバリと一気に彫り、その後ワイヤーブラシとサンドペーパーなどで粉まみれになりながら細部を削り出すタイプ。

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もうひとつは、物凄く良く切れるナイフ(自作ナイフが多い)で仕上がりギリギリまでナイフ一本で切り出し、最後のほんの少しだけペーパー類で丸めて仕上げるタイプ。

もうお解かりの様にワタシは完全な前者で全身スチロールの粉まみれで奮闘。

帰宅後、風呂に入るとスチロールがプカプカ浮かぶ事も。

パンツの中の恥部もスチロール祭りな事も。 あー恥ずかしや。

 

後者のナイフ一本でやるタイプは神経質な職人が多い気がする。

下書きもしっかり描くヤツが多い。

潔癖でスチロールにまみれたくないんやろね。

そんなヤツ、スチロール頭からブッ掛けたくなります。

当然、仕事メッチャ遅いです。早い人も知ってますが。。

 

まぁ、人それぞれ。

どーでも良い話。

次行きまひょ。

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ボディ部はだいたい完成。

次は頭部

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見よ!この適当な下書きを   ↑↑

でも大丈夫。感覚人間だから。

ツボは押さえて下書きしてます。

ワタシにしか解らない下書き。暗号みたいなもの。

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で、だいたい本体はこれで完成。

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今回の造形、一番大変なのは、意外と「羽根」の部分。

人の手の触れない所への設置だと大した事無いんだけど、子供らがガッツリ触る可能性ある場合、

羽根の様な薄いパーツは中に強固な金物を入れないと、いくらFRPは強化プラスチックとは言え

折れる時は折れます。

ゴッツい金物を中にいれなとダメです。

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この羽根だけで40kgくらいあります。

この金物全てが天狗の中に納まります。

微妙な羽根の角度など溶接時にきっちりとミニチュアと合わせる事が必要です。

こんな時に『感覚』で生きる人間は強いです。

適当(当然、物凄い考えはしますよ)にフィーリングで決めます。

『キッチリ派』の人間ならこの鉄骨も丸1日かけて一から図面を引くでしょう。

 

 

さっきのスチロール原型にFRPをコーティングし、表面の細かいシワなどはパテで造りこんでいきます。

この場合、スチロールで基本形を造りパテで細部を造って行くパターンか、粘土で一から造るパターンか

いくつか方法はあるんやが、デザインの内容、仕様などでパターンは決めます。

今回は仕上げがブロンズ像風なので、極端な細かな造り込みは不要なので、こーゆー造り方です。

とにかく、どんな造り方が一番早いかがカギです。

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全身も同じくFRPコーティングしたのちに台座に乗せ、目線などを設置現場を想定して決めます。

福崎町の担当の方と幾度と無くメールにてやり取りし、目線、固定角度を決めます。

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詳細が決まったら表面の処理をしていきます。

黒いサーフェーサーを吹いて表面を鋳物特有のザラついた梨地に仕上げます。

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そして塗装。

先ずは目玉から。

ここ(福崎町)のブロンズ像は何故か目玉だけは生き生きと生きている様な仕様で塗ってくれ、と

注文があります。

詳しい事は解りません。

どーしても気になる方は福崎町地域振興課へ行って聞いてください。

多分、「内緒ょ、ウフフ・・」と言われるでしょう。

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ミニチュアに合わせた色合いで塗ります。

 

その後、塗った目玉をマスキングし本体をブロンズ調に塗る。

ご存知の様にブロンズ像も色んな色のタイプがあります。

おはぐろ調の真っ黒の物や、緑青(ろくしょう。銅の青サビ)の物、黄金色などなど。

今回のケースはお任せだったんでカッコよくなる色味で塗りました。

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そして台座には銘板を入れます。

銅板製エッチング仕様。

銘板完成

この優勝作品の作者、稲村さん、有名映画の小道具なんかも手掛けるプロでした。

映画のエンドロールに名前が出るくらいの方でっせ!

最近まで全然知らずに造ってました。(ちなみにこの天狗は去年の秋に製作したものです)

知ってたらプレッシャーで押しつぶされていたかもしれないので逆に良かったわ。

 

設置の様子は次回書こうかのぅ。

タイトルが「天狗まみれ」となっとりますが、この案件の後も、同じ福崎町役場より、違う天狗の製作の依頼があり、それも立て続けに書きますんで暫く天狗にまみれて頂きます。

覚悟しといてください。

 

ではまた!

いろんなビリケンさん

どぉーも!

イイ感じの連日更新ですよ。

 

社長の自宅界隈では、もう鶯が鳴き始めてとか・・  春やねぇ。

でも春になると女性の方なんかは電車などで変なおじさんとか多く出没する

嫌な季節ともいいますなぁ。

変なおじさんと言えば、こないだ清原が覚醒剤で逮捕されよったな。

まぁ、随分前から噂になっとたが、いざ逮捕されるとやっぱりその衝撃は大きかったわ。

ニュースなんかでPL時代の映像とか現役バリバリの頃の爽やかな容姿が映ると

なんでこの人は変なおじさんになってしもたんやろ?とか思ってしまうね。

清原は通常の7倍とかの覚醒剤使用反応とか出てるとか言ってたけど

ホンマやめられへんのやろね・・・。  常習性のあるものは何でも怖いわ。

ワタクシ守屋も今、常習性の有るモノにはまり込もうとして危機感を覚えている。

本当にヤバイ。。。  止めれない。

それは・・・

      「コイケヤのカラムーチョ」

そう、激辛の代名詞とも言われるスナック菓子。  

ワタシが確か中学生の頃、発売された。

その頃のスナック菓子の味のバリエーションはカレー味、サラダ味、チーズ味、コンソメ味、それくらい。

辛い七味の効いた柿の種くらいが辛さの王道って感じだった。

初めて食べた時の衝撃を今でも忘れない。

飛び抜けた辛さ、今まで経験した事のない味の濃さ。

昨今の激辛ブームや濃い味の食べ物の発端は、間違いなくこの商品が発売されてからだと

ワタシは思う。

日本人の健康の基準を大幅に下げてしまった恐ろしいお菓子であるとワタシは考える。

ワタシもおっさんになってあんまりスナック菓子なんかは食べなくなってんけど、

つい先日、スタッフの垣内サンが家から持ってきて目の前でバリバリボリボリ物凄い勢いで

食べている。

それはもう、故ウガンダ氏がカレーライスを飲み物の如く食べるが如し!

   あ、あの・・ ひとくちちょーだい。。

「モグ・・・・・。」

「んーーーー!!!!!!   旨し!!」

その日の帰り、コンビニで一袋買って帰ってしもた。

速攻で完食。

これは危ない。清原どころではない。

このままでは通常の7倍は食べてしまいそうなので垣内サンに相談したところ、

「あーーー・・・ えらいこっちゃ。」

「もうムリやわ、大袋は絶対に買わずにスリムパックを買ってリハビリしなさい」

と言われた。

そーゆー彼女も言わずと知れた末期的常習者である事は言うまでもない。

 

 

さてと。

いま、ホームページのリニューアルに伴って、会社のPCが破裂しそうなくらいに溜まった

造形の画像を整理している。

いろいろ造ってきたなぁ・・   懐かしくなる。

同じキャラクターでも何回も造ってるのがあったりして面白い。

通天閣でおなじみのビリケンさんなどが良い例。

ちょっと紹介しよかな。

コレなんかは最もスタンダードなヤツね。↓↓

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ホワイトバーージョンのも有り。

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こんなのもある。

串カツ持ってる。

ベタだけど解りやすくてイイね。

DSCN5733

木彫り風バージョン

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お次は上半身バージョン。

DSCN3553

それの全身、横綱バージョン。

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こんなのもあるよ。

キューピーちゃんバージョン。

現代風なアレンジやね。

DSCN6151

 ここまでアレンジしたものも。

DSCN6085

まーだまだ画像あったけど今日はこれくらいにしといたるわ。

 

さ、今日もカラムーチョ買うて帰ろかなぁ~♪

だまされた思って1回食べてみ?

止まらなくなる恐怖を覚えるから。

 

ではまた!

大きいのから小さいのまで・・ 卓上フィギュアの製作

いよいよスギ花粉の季節到来です!!

皆さん、頑張ってクシャミしてますか?

いかがお過ごしでしょう? 守屋です。

例外になくワタシクも毎年、ヘ~ックション!!の鼻ズルズルの目カイカイで、毎年1月の中旬から

毎日薬を飲み、右ポケットには点鼻薬、左ポケットには目薬が無いと生きた心地がしない地獄の数ヶ月。

がしかーし!

2~3年前から、年々花粉症の症状が軽くなってきており、

今年はまだ全然クシャミの予兆すら無い。 薬も一粒も飲まなくて大丈夫、 最高!

自分的には 「日々の行いが良いから、イイ感じに体質改善されてきたんじゃね~の?」と思ってたら

オカンが一言、 「アンタそれ、ただの加齢やで、老いて花粉すら感じない鈍感な身体になっただけ。テレビで言うてたわ」 とバッサリ。。

これはさすがに凹むわ。

 

ま、ヂヂイのお話はさておいて、前回のブログでも書きました、ウチの若手ナンバー1スタッフの垣内サンの

製作の様子を今回も書きます。

前回のブログで過去の製作事例をいくつか紹介した中で、ペットフードのドギーマン様の犬と猫の大きな

等身大のフィギュアの記事があったと思うんやけど、再びドギーマン様から連絡があり、

「前回の等身大フィギュアが凄く好評で、社内会議で次は卓上サイズの

フィギュアをお願いしたいんですが・・・」  とオーダーを頂きました。

ニヤリ・・・。

「やっぱりリピート発注頂けたたわ」 とワタシと垣内サン。

 

このお仕事、長いことやってますと、再びリピート発注頂けるかどうか解って来た気がします。

つーか、自分達的に、「イイのが造れた。」と思える作品を納めさせて頂くと

ほぼ100%、そのクライアント様から再びお仕事が頂けます。

努力を認めて頂けホント有り難い瞬間です。

 

今回は約30センチの卓上サイズなので2体とも垣内サンに製作を依頼。

我々の製作する造形物は、製作物の大きさ、デザイン、職人の好みなどによって

原型の素材を何で造るか判断します。

通常のそこそこ大きい物は、いつもブログで紹介する様に、基本的に発泡スチロールで製作やが、

モノが小さい今回の様な時は、各種粘土、樹脂、発泡ウレタンなどで原型を造る。

今回、大きさ、デザインで垣内さんがチョイスした素材は発泡ウレタン。

この段階で素材のチョイスを誤ると、やたら時間が掛かったりヘタすりゃ失敗する事も考えられます。

スチロールと発泡ウレタンの違いは(製法、素材が全くちがうんやけど)素材の粒子の密度や硬度。

ご存知の通り発泡スチロールは適度な硬さで加工が容易な為、昨今の造形屋ではメインとなる原型用素材。

発泡スチロールも発泡倍率というのがあって率が低い硬質のものは粒子が細かくガチガチで重い。

細かなデザインの時や、ある程度強度が必要なスチロール造形の時なんかに使う。

発泡ウレタンてのはもっと粒子が細かく、より繊細なデザインの時に使うと有効。

それ以上に細かなデザインの時は粘土系。  そんな感じです。

 

では製作開始!

スチロールの時と同じくアウトラインを決め、そのラインでカット。

発泡ウレタンは非常に加工しやすい素材です。

ナイフ、ヤスリなどで仕上げます。

ただ、粒子が細かいので紙ヤスリなどで削るとザラザラした砂状の粉で非常に不快。イ~ッ!てなる。

前回、等身大のものを造っているので彼女は非常にスムーズに進めます。

DSCN7926

ものの数日で完成♪  楽勝や、と言うてました。

但し、このままでは簡単にポキッ!と折れてしまう強度なのでFRPに置き換えます。

その為にはこの原型を型取りする必要があります。

型取りの前にこの原型に樹脂をコーティングし、更に磨き上げ細部の造作も入れていきます。

仕上がった原型をシリコンゴムで型取りします。

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出来上がったゴム型に今回はFRPで成形します。

キャストという樹脂を流し込む作り方もありますが。

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形状によっては上の画像の様にバラバラにしないと型取りが出来ない事もあり、非常に面倒なのだ。

簡単な形状に見えても犬の方のドギーちゃんは6パーツにも分かれて成型。  あーしんど。

全てのパーツが抜き終わったらバリなどを取り、さらに表面を仕上げ塗装へ。

卓上サイズになると塗装の塗り分けのマスキングが大変!

ワタクシ守屋の様な大男や巨人は指が太くてこのサイズになるとピンセットやらを駆使して

やっとの思いでマスキング作業をするんやが、下の画像よく見ると、彼女の指が工具の如く直角に曲がり

自在にマスキングテープを押さえてるではないか!!凄し!!

その指オッサンも欲しい!!

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彼女の直角フィンガーが織り成すドギーマンハヤシのフィギュア「ドギーちゃん&キャティーちゃん」の

至高の仕上がりをとくとご覧あれ!

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DSCN8088

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普通、入社3年強でこの表情、雰囲気はなかなか出せないわ。  ↑↑  たいしたもんだ。

完成したこのフィギュアをご覧になったドギーマンの担当の方、

「え~わ~!」「コレはえ~わ~」「めっっちゃえ~わ~」と連呼されて喜んでくださいました。

( ※ 「え~わ~」は関西弁です。標準語では「イイねー」の事です )

 

このフィギュア達、この3/31~4/3に東京ビッグサイトで開催されるイベント「インターペット」で

ドギーマンハヤシ様ブースにて披露されるそうです。

行かれる予定の方は是非ご覧下さい!

 

ではまた次回ーーーーーーーーーーー!!

 

キン肉マンなフカヒレマン

どーもぉー  守屋でございます。

頑張って今日もブログの更新で御座います。

先日、半年ぶりにブログを更新しますと有り難い事に、ず~っと横這いだったアクセス数が

書き込んだ翌日から1.5倍に上がりました。

こんなワタクシのクソブログでも首を長~くして待っておられる変態な方が沢山いらっしゃる事を

実感できました、、  ほんと有り難いデス。   おーきに。

でも1.5倍に上がったとは言え、半年で10分の1に下がってしまったアクセス数・・・。

どーにかして過去の数値を取り戻すべく、社長と熱く協議しておりました。

 

社長曰く、アクセス数なんてどうでもイイ。

大事なのは検索ワードで、いかに検索ランクの上位を狙い新規顧客を獲得するか。   という自論。

ワタクシは守屋は、検索で訪れてきて下さった方をブログなどで更にリピートしてもらい、アクセス数を稼ぎ、上位ランキングの足しにするか。

これ、卵が先かニワトリが先かの水掛け論で、正直どちらが欠けてもダメな話。

 

 

熱く議論する社長とワタシの後姿を見ていた若手スタッフの垣内サンが一言。

「二人が言い合ってるけど、今はそんな事どーでもイイ話で、一番大事なのはウチのサイトに

訪れて来たお客様が、ウチのサイト見てココの店に絶対に仕事を頼みたくなるかどうか、や。」

「私なら今のサイト見ても頼もうとは思わない」

「もっとギャラリーの写真とかトップページの写真をイイやつに変えて、ゴチャゴチャ重複したレイアウトも

一度見直す必要があると思う」  と。

 

  確かに。

 

三人集まれば文殊の知恵。

個々が思う所を認め合い、ただ頑張れば良いのです。

 

何だかんだゆーて、サイトの管理上で一番大事なのは

飽きられない様に 「マメに更新すること」

 

これに尽きます。

さぁ、これからの変貌に期待してください。  頑張るでよ。

でも、いくら良いサイトで集客が完璧でも、結局の所ウチの会社の様な

技術を売り物にしている会社はヘタな商品を卸す事は絶対に許されません。

でも世の中の要求するクオリティは年々高くなる一方です。

なので各スタッフにのし掛かる重圧も、一昔に比べ相当なものだと思われ。

今までは、ややこしい(難しい)案件の造形はワタシ独りでこなしていかないとダメで、

その間、どうしてもピリピリしてて他のスタッフやアルバイトさんの指導が

おろそかになっている状況の中、シオシオなワタシを助けてくれる救世主的存在が、

上記の垣内さんであります。

過去のブログの中でも何度か紹介してきた。↓↓ (クリックすると内容が見れます)

映画 ウォーキングwithダイナソー!!! その①

♪ペットフードはドギ~マン♪

 

大きい事は良い事だぁ。  その1

 

大きい事は良い事だぁ。  その2

などなど・・・。

 

ウチに入社してまだ4年に満たない彼女。

でも最近は同業者の造形屋さんに打合せで会った時など、彼女の噂がチラホラ出てまいります。

同業者間でも彼女の技量の高さが取り立たされているようで、

良き後輩として鼻高々であります。

 

今回の製作日記は、その垣内さんの製作事例を紹介しまひょか。

横浜中華街にございます 「公生和」 様  http://www.kouseiwa.com

フカヒレ入りの「フカヒレまん」で有名なお店です。

創業86年(!)の超老舗なのだ!

TVなんかでも見たこと有る人も多いのでは?

そのお店のキャラクターの「フカヒレマン」の等身大フィギュアのお仕事を頂きましたので

垣内さんに製作の指令を出しました。

当初彼女は、以前に映画テルマエロマエの宣伝用に製作した阿部寛の像

(クリック↓↓)

テルマエロマエ2 ルシウス像

の原型にトライし、なかなか上手くいかず人物像の製作を苦手としており、

彼女自身、人物像の原型彫りは避けているようでした。

でもこのままではアカン!とワタシは判断したので今回は無理矢理にでも

彼女に彫らせました。

幸い今回は超リアル造形では無く、あえてマンガ風にユルく造る指示だったので

人物像の練習ととしてはうってつけだったのです。

フカヒレマン 原型

身長150チョイの彼女が180cm以上のブリブリマッチョな大男を彫るのですから大変です。

常時台に乗っての作業が続きます。  ↑↑

どうした事でしょう・・・。

あれほど苦手としていた人物像ですがサクサク彫り進めます。

何だかんだでたったの3~4日で完成させてしまいました。

原型完成

人物彫った事が有る人やフィギュア造る人なら解ると思うけど、こーゆー腕組みのポーズって

難しいんよねぇ。

粘土やと盛ったり削ったりして何度でも修正可能で気楽やけどスチロール造形は彫刻なので彫り進むのみの一方通行です。物凄く神経使って疲れます。

多分彫れなくてギブアップして助けを求めて来ると思ってたけど、バッチリ出来上がっとるがなコレ。

原型完成

ここでクライアント様の原型監修が入ります。

当然、一発OKを頂く事ができました。

彼女もホッとした様です。

このあと戦闘員(アルバイトさん)によるFRPコーティングとパテ研磨。

パテ研磨

でも垣内さん、バイトさん達の研磨が気に食わず、結局自分で研磨してました。

お次は塗装の工程。

グローブがオバチャンの食器洗い用みたいにピンクやが、これは赤や黄色など色を塗る場合、下地の色が

透けて影響し、発色が悪くなるのでその為に入れる色。

面倒やが手間は惜しみません。

このお仕事をやっていて一番笑える工程が塗装のマスキング中。↓↓

この瞬間にクライアント様が来たらヤバいと思う。

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別パーツで造ったマントも綺麗に塗装。

DSCN7656

クリヤーを塗ってテカテカにしていよいよ完成!!

簡単に言ってるが、この様なそこそこデカイ物を全体的に曇りなくテカテカに塗るのは

かなりの技量を要します。

本人さんもこのクリヤー塗装に関してはまだまだ納得がいってないご様子で、

日々研究の様です。

充分テカテカやと思うんやけど・・・・。

これ以上、勘弁してよ。

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腕に何やら文字が・・・                  ↓↓↓

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腕には『公生和』のタトゥーが!!!   イカツい!!

しかし物凄いツヤや。

何度も言うが、ここまでのツヤを出すのは本当に技術がいるのだよ!

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そして発送し無事に到着。

フカヒレマン君、お店でどんな感じで頑張ってんやろ・・・って思って店長さんのfacebook覗いてみると。。。

 

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ええ感じにイジられているようです。

でも店長さん、物凄くこのフカヒレマンを可愛がって下さっている様で、facebookに度々登場してます。

こーゆーのが一番嬉しいネ。

旧正月で賑わったであろう横浜中華街。

むこうの方々もこのフカヒレマンの写真撮ってあちこちでアップしてるやろから、

コレの存在は今や世界中に知れ渡っているのでしょうなぁ。

 

造った本人さんが一番喜んでるよ、フカヒレマン君。

 

次回も垣内さんネタで行こうと思ふ。

では!

 

 

お久しぶりで御座います!!!

ど~も!!

どーもどーも。

数ヶ月ぶりの書き込みの守屋です。

恐らく去年の8月くらいからの放置とちゃうかな?

は、は、半年もの放置・・・・

巷では守屋の死亡説や退社説など、いろんな噂が飛び交っておると思われます。

ガッツリ普通に生きて働いております。

言い訳をするとキリがないので多くは言いませんが

兎に角 忙しかったのと、その間に社長がホームページ新しくする!と言ってきたので

その間、全てを任せていたんです。

社長も頑張って、マメにブログを書いてくれてはいたんですが、、、、。

 

そしたら・・・・

 

ぬぁんとアクセス数がその頃の平均の10分の1まで下がっているではないかぁぁ!!!!

えらいこっちゃ。

皆さん社長のブログに興味が無いのか、ホームページのデザイン、レイアウト、検索方法にも問題が

あるのかも知れません。

同業者や知り合い等に新しいホームページの感想やらを聞き込み調査してみると

 

① 何だか堅苦しい感じになってクリエイティブ感が無くなって、面白い物、スゴイ物を

造ってる会社には見えない。

② 普段、せっかくスゴい造形物を作ってるのに、それらのハイクオリティな造形物の画像が

全然使われていない。

③ ギャラリーのページが死んでいる・・。  見にくい。

④ 守屋のブログが楽しみなのに全く更新が無い。   いい加減にしろ!

などなど、貴重なご意見を多数頂戴しております。

ホームページやプロフィールのページが社長の顔ばっかりになってるから

守屋クンら社員さん全員辞めてしまったんか?  社内分裂でもあったんか? という声もありました。

いやいや、それは社長が自分大好き人間やから自分アピールは仕方ないんですが、社内は円満に回ってますョ、  大丈夫。

 

でもホンマに10分の1はヤバい数値です。笑えない数値。

こんなの今まで初めてです。

ウチの会社には営業マンという存在は1人も居ないので、新規のクライアント様はほぼ、

ホームページから検索して来てくださるので、ホームページのアクセス数は業績に

モロに影響します。 多分。

 

まぁ、上記の様に色々原因は解ってきているので、着実に改善して楽しく見やすいサイトにして今まで以上のアクセス数を目指して行きます。

まぁ、一番の原因はワタクシ守屋のブログ放置だと思ってますので。

これからはバンバン更新しまっせ!

打倒、海老蔵ブログや。  頑張るで!

真似して一日5回くらい更新したろかしら・・。

 

今までワタシのブログを何故 皆さんが何度も見に来てくれたのか?

答えは簡単。

「あんな造形物、どーやって造ってんやろ??」

それだけ。

皆さん、造ってるところを見たいんです、知りたいんですよね?

だから今、社長が頑張って日常の出来事をブログに書いてくれててもアクセスが上がらないんやろねぇ。

なので以前は「製作日記、製作の裏側全て見せます!」と書かれていたのを今回「BLOG」に変えたのも敗因の一つでしょうね。

なので・・・

では始めましょう!

    「製作日記」を!!

で、何を書こうか考えたんやけど、去年のクリスマス前に書こう書こうと思って

バタバタして結局書かなかったネタを。

ポルタ シロクマ クリスマス装飾の

「シロクマさん」のスチロール造形です。

去年の11月に京都のポルタに設置されたものです。

知ってる人もいるかもね。

クライアント様は最初、既製品のFRPのシロクマを購入して使う予定っだったそうですが

輸入品で納期が間に合わないという事から弊社での製作となりました。

高さ2メートル超えの巨大シロクマなのだ。

 

まるで巨大ヒグマをあやつるムツゴロウ氏の様である↓↓

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だいたい3日くらいで完成。 雪だるまも付属。DSCN7579

今回はお客様の手の触れない所への展示なので強度は必要ないのでFRPコーティングは無しです。
出来上がったスチロール原型の表面をスチロールを溶かさない樹脂でコーティングした後、毛並みを

樹脂で造り込んでいきます。

クライアント様からは、とにかく可愛らしく優しい雰囲気にしてください。と言われ続けながら

製作しておりました。

なので今回は、ただリアルなだけではなく、少し可愛さを出す為、表情やボディラインなどにマンガ風な要素も少~し入れてます。  解るかなぁ・・?

スチロール原型の段階や塗装前ではただただ恐ろしい顔に見えますが。↓↓

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そして塗装に入ります。

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普段、気にもしないシロクマの肉球。

「こんな形してるんや・・」

この仕事をやってると、色々な事が勉強になりますわ。

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DSCN7635 DSCN7638 シロクマが手にハチミツの壺を持ってるんやけど、社長がこの横を通る度に、「何でシロクマがハチミツ持っとんねん?シロクマはアザラシやら喰ってるんちゃうんか?」と言う。トータルで4回くらい言われた。

ファンタジーというものは社長の脳には存在しない様で・・・・。

 

早速トラックに積み込み、夜の京都へ納品。

この様な商業施設などのディスプレイ品は夜間の搬入搬出が基本。

このシロクマも例外にあらず。

夜11時に搬入。

搬出は夜の1時でした。

   見よ!この素晴しいディスプレイを!!

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最近流行のエアーバルーンとの組み合わせです。

最近のバルーン造形やらもかなり進化してます。

この透明ドームも、一昔ならシワが寄ったり、メラメラとして透明感に違和感があったりしましたが

最近の技術はスゴイです。綺麗な球体をしています。

それもそのはず。

中のシロクマよりも価格は高いのですよ!そこの旦那。

いつも現場に造形物を搬入する時、やってられない気持ちになります。

当たり前だがウチが造った造形物が会場やイベントのメインの展示装飾品となるのだが、

その価格たるや、全体の装飾品の中で一番安かったりします。泣きそうになります。

でもこうやって色々な装飾品と組み合わせれ、魅力が数倍に倍増されるんだし、そこは我慢しよう。

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裏側にはちゃんと雪だるま君もセット。

クライアント様やお客様にも大変喜んで頂けました。

これだけ凝って予算も掛けたこのディスプレイの展示期間はたったの50日間程でした。

元請けさんに聞くとクリスマスが終わって12月の27日の晩には産業廃棄物として処分される、と聞き、

慌てて京都へ保護に向かいました。

今ではウチの工場の倉庫でワタシが飼育係として余生を過ごしておられます。

社長が言ってましたが、このシロクマを自宅で飼いたい・・・と申し出る猛者もいるようです。

絶滅危惧種のシロクマなので譲りませんよ。

 

では近々また更新しますのでお楽しみに♪

これからも、この「製作日記」よろしくお願い致します。

 

 

せやねん!

 

先日またTV取材がありました

 

TV取材

 

今度は 毎日放送「せやねん!」の取材です

いつもは一日中かけて撮影しますが 今回は3時間足らずで

楽な取材でした

 

テレビ撮影

 

放映は 6月15日(土) 12:00~13:00の間

毎日放送テレビ(TBS系列) です

 

暇な人 覗いてください

 

 

等身大ロビンマスク  その2

どおも。

またご無沙汰です。いつもゴメンナサイの守屋です。

また忙しい!

9月は大型物件が2件、量産モノが2件、単品も数件・・・・

また休みナシや。

 

さ、前置きナシで本題いきまっせ~!!

前回は型取りまで書いたんやったかな?  忘れてしもた。

多分そのはず。

スチロール原形から直接FRP樹脂で型取りし、型の中に閉じ込められていた原形を

引っこ抜くとこうなる↓↓↓

ロビンマスク塗装.jpgあれだけ凛々しかったロビンの原形も役を終えるとこの有り様である。。

時の流れとは無情なもので。

こんなの犬も喰わない。

よってリサイクル業者のもとへ引き取られます。

さてこのスチレン樹脂は次は何に生まれ変わるのでしょう?

このロビンの原形だった時がこのスチレン樹脂の一番のモテ期っだたとワタシは考える。

ま、そんなのどーでもエエわ。  次いこか。

ただのゴミと化した原形も次世代に素晴らしいものをちゃんと残してくれていた。

FRP樹脂に置き換わりこの後何十年と全国の肉ファンをドキドキさせてくれるであろう!

ロビンマスク塗装 (9).jpg目の上の直線部の所、パテで修正が入っているのがお解かり頂けるかな?

白いスチロール原形の段階ではあまり気にならなかったんやが、個人的に何かこう、目ヂカラが

弱い気がしたので目の上の鎧の部分を3ミリほど下へ延長。

その分、瞳の上側が少し隠れ、より目ヂカラが出る!という計算。

この様なロボットぽいヤツは目に黒目(瞳)の部分が無い事が多く目の表情を出しにくいから

目の周りのパーツの位置関係や、身体や首の角度で喜怒哀楽を表現せにゃならんから大変。

人形は目が命、と昔から申しますが、ホンマにその通り。

ミリ単位で大きく変化しますから。

 

原形の型取りの為、腕や手首などがバラバラになっていたものを接合。

ベルトのバックルの球体や謎の膝パッドもこの段階で取り付ける。

この謎の膝パッド、ロビンマスクは一体どうやって膝に貼り付けているんやろ・・・

昔流行ったヌーブラみたいに試合前に貼り付けるのか。。

ロビンのそんな姿、見たくない・・・・。  やめてくれ ロビン。

ロビンマスク塗装 (10).jpg早く首を取り付けなければ!!

ロビンマスク塗装 (11).jpg何のんびりしている!急げ!

ニヤニヤしてんじゃねぇ!!守屋!

ロビンマスク塗装 (12).jpgやっぱ頭が付くとテンション上がるなぁ!

ロビンマスク塗装 (13).jpg飼い主に似る とよく言うけど、何か似てない?背中のライン。  ↓↓↓

サーフェーサーを吹いて下地を整えます。

ロビンマスク塗装 (14).jpgサーフェーサーが硬化したら全体を再びペーパーで磨く。

この白い石膏像の様な感じ、好きカモ。

ロビンマスク塗装 (15).jpgとにかく時間が無い!早速塗装!

塗料の入りにくいと想定される場所(スキ間など)にあらかじめブラックを入れる。

スキ間が白いのは変だから。

面倒でもこーゆー所、手は抜けない。

だって全国の肉ファンの期待を裏切る訳にゃいかんから。

ロビンマスク塗装 (16).jpg肌の下地色。

白人の設定のはずやから本来、こんな感じなのかも知れない。

でもかなりナヨい感じ。

CCPさんより見本に預かっているミニチュアのソフビ人形はもっとオレンジぽい褐色です。

ゆでたまご先生による書き下ろしの原作画もかなりメリハリの効いたパンチのある肌色。

それらの良いところをピックアップして自分なりに調色します。

ロビンマスク塗装 (17).jpg上の肌色に1~2色重ねたのが下の画像↓↓

一般的な市販量産品の等身大人形ならこんな程度だと思う。

こんなのダメダメ。 まだまだ重ねます。

ロビンマスク塗装 (18).jpg   コレで5~6色重ねたところ。↓↓

見本フィギュアの色合いと、原作画の独特のタッチを表現。  解る人には解る。それで良し。

ロビンマスク塗装 (19).jpgミニチュアフィギュアでは表現に限界の有る原作画タッチの筋肉の繊維感&色の深み。↓↓

等身大モデルはこーゆー部分まで凝らないとダメなのです!

大変なお仕事です。

ロビンマスク塗装 (20).jpgんでお次は鎧の部分の塗装。

さすがに220センチの身長はデカ過ぎ。

素直に寝かせて塗ります。この方が絶対に綺麗に塗れますから。

ロビンマスク塗装 (21).jpgCCPさんよりロビンの鎧の色は特に注意してくれ!との事だったので慎重に色をチョイス。

絶対的な金属感を求められておられたので。

ギラ付き過ぎてもオモチャぽくなるしメタリック感を抑え過ぎると金属感は損なわれる。

メタリックの粒子の選択と塗り方がキモ。  あたりまえか。

当然この部分にも数色重ねて質感と深みを出す。

単色塗りでは絶対に出ない色味です。

ロビンマスク塗装 (22).jpgそして以前紹介したウォーズマン同様、各所で違うツヤの調整をし、ようやく完成。

ロビンマスク塗装 (23).jpg鎧のメタル感もバッチリ出せた。

ロビンマスク塗装 (24).jpg    見よ!!  このギュ~ンっなおケツを!!

ケツ好き女子必見!!!

ロビンマスク塗装 (25).jpgなんでも噂によるとこのパンツ、今回は普通の柔らかいパンツ風に造ったが、ゆでたまご先生の設定ではバキバキの鎧だそうな・・・

それホンマでっか!?

日本橋にあるジャングル(フィギュア屋さん)の浜田氏が教えてくれたから信憑性アリ。

そんなバキバキパンツではたして試合ができるのか?超人だからできるのか・・・

宇宙刑事ギャバンみたい。 て事か。    なるほど、少し納得。

ロビンマスク塗装 (26).jpg完成して喜んでる暇もなく、間髪いれず取り付け屋のオッサンが引き取りに・・・・。

もうチョット持って行くの先にしてよ?  と必死にオッサンに交渉するも無視。

淡々と荷積みされるロビンとウォーズマン。

このお仕事やってて一番凹む瞬間。

ドナドナ♪の気分なり。

オッサンは無言で通天閣のある新世界へ運んで行った・・・。

ロビンマスク塗装 (27).jpg通天閣本通り商店街にあるキン肉マングッズ専門ショップ「マッスルショップ」に一時預けとなった

ロビンとウォーズマン。

いきなり店員に店で売ってるトンカチを握らされ店員にされてしまった。。

なんぼ何でもロビンに接客業は無理だっつーの。。。

ロビンマスク塗装 (28).jpg   と思いきや!!!

今現在、彼は通天閣の真下で呼び込みのバイトをしている模様であります!!

ロビンマスク塗装 (29).jpgロビン君、目ヂカラあるのはイイんだけど、そうお客様をにらみ付けなさんなョ。

イイ笑顔が出来るまで時給850円ね。

 

ではまた。

お次はテリーマンの記事でも書こうかの~♪